ヒルトップホテル


手術を控えて、

院長室の座面の革に穴の開いた古い椅子に

深く腰かけて

読書の最中です。

私の診療所のホスピタリティの見本にした処です。

【もし、人が他人に与えられる最高のものが、誠意と真実であるなら云々】

本当の大人が心休まる処であるように。

ただ歯を治療するだけの場であってはならない。

こういう私の考え方は、

若い時分からの

余裕から学んだと明確に自覚しています。

ですから、

効率重視の最近の傾向には

感心できないのです。

無駄からこそが、

真実が見えてくるのだと。