今年で6年目になります。
今春、残念にもお亡くなりになられました小倉英男 前学部長のベランベェ口調と笑顔が、
この頃になると思い出されます。
定年退職されて、やっと奥様とお二人でご旅行でもされて永年の激務のお骨休みを為さるのかと思いきや、
ご本人だけ、さっさと黄泉の国へと旅立たれました。
奥様も随分と、哀しまれた事と思います。
また、日本歯科大学に於いても、随分と惜しい人材の、余りにも早い喪失に、
残念と云う言葉では言い尽くせない悲しみだけが残って久しいのが本音と云った処でありましょう!
教務部長の藤井教授より、一年生に講演お願いしますと依頼され、断り切れずに引き受けてみたものの、
歯科医相手の講演であれば、これは20年もやってきたので難ない事ですが、
相手が母校の一年坊主!
歯科の入り口に立っただけで、右も左も判らぬ相手に、
イッタイ何を話をするのか?其れも2時間近く!
ヤバイぞ、これは!!
と、窮地に追い込まれて、小倉英男学部長へと電話をかけたる私に対して、
ー 決まってるだろ!なに言っててんだ!バカ野郎!素晴らしい仕事.歯科治療ダヨ!これでいくんだよ! ー
人に頼んでおいてバカ野郎!はないと思いつつ、
ー おめぇしか居ねぇだろう!このタイトルで喋れるのは!頼むぜ! ー
こう言う今では珍しい、人を遣う名人でありました。
おだてられて、一生懸命に努めさせて頂いて6年目になりました。
昨日で準備完了です。
今年は、例年とは違って、全部アドリブで行います。
私は取り柄の無い人間ですが、記憶力だけは良いクチで、
原稿を書いたら直ぐに頭に入って、口からスラスラ、
恐らく役者が台本を覚えるのと同じだと思います。
ですから、講演を引き受けたる時には、先ず原稿を認めて、
その内容に遭わせて写真のスライドを組んでいます。
が、今年の一年坊主は、日頃より苦労をかけられ散々な目に遇わせられている愚息と同じ歳。
イッタイ何を考えて、シナプスの繋がる回路が全く理解不能な愚息からのトラウマで、
原稿を認める手が全く止まって仕舞いました。
それならば、話をしながら、奴等の挙動をジックリと観察しながら喋ってやろうの作戦です。
必ずや、良い歯医者さんになってくれると信じています。