日別アーカイブ: 2026年1月16日

母 92歳  息子 62歳

一昨日

診療所 に 手伝い に 来た

家人 が

狼狽 し

私に 携帯電話を 代わり ました。

 

 

施設で 穏やかに 暮らす 母

主治医 である 榊原医師 からの 電話でした。

 

 

 

お母様 の 容態が 急変しました。

意識レベル が ありません。

酸素濃度も 低下し

吐血 しました。

救急搬送 しましょう か?

 

 

 

つい 2日前

施設で

私 家人 と

和やか に アイスクリーム

食べながら

笑わせて くれた 母 です。

 

 

ただ

その日 が 近い こと

判って いました。

医療職って  ツライ です。

 

 

私は 家人に 常々 言い 聞かせて います。

 

 

俺が 倒れたら

絶対に 救急車を 呼んでは なんねぇ!

管だらけ に される のは

絶対に イヤだ から なっ!

家で

診療所で

逝かせて くれぃ!

葬儀は

お前だけ で。

決して

俺の 死に顔

誰にも 見せちゃ なんねぇ!

イメージ 狂う から よぉ!

ただ

骨折なんか は 別です!

 

 

そう云う 流儀の 私 です

かつて は 高潔で プライド高かった 母 です。

おそらく

私 と 同じ 考えだ と。

 

 

榊原医師 には

 

 

先生

絶対 に 痛がら ない ように

絶対 に 苦しまない ように

お願い致します

と。

 

 

榊原医師の 専門は 麻酔医 です。

その あたりは 間違い ない と 確信して います。

 

 

その日 は

午後7時から  手術が 入って いました。

医療職 の 患者さん の 治療に

私は

時刻 に どうの こうの

と 云う ルールを 適応 しません。

 

 

みなさん

日中は 診療で てんてこ舞い です から。

 

 

手術が 終わり

帰宅した のは 午後11時。

施設 の 夜勤スタッフの 方に ご迷惑を おかけ する

ので

母 の 顔を 観る ことは できません でした。

 

 

昨日

出勤前に

家人 と 施設へと 向かい ました。

 

 

看護師さん が 付き添って います。

 

 

状況を 報せて いただき

 

 

先生

点滴 いかが いたします か?

 

 

不要です。

ただ

ただ

アイスクリームを 口に もって いって やって ください。

ソレで 十分です。

 

 

母は 昏睡状態 でした。

 

 

私は 母の 頬を 掌で 撫でました。

母 の 掌を

私 の 掌で 包みこみ ました。

 

 

ばぁちゃん

頑張れ!

 

 

ソレだけ しか

言葉が 見つかり ません。

 

 

母 の 瞼が 動き

私 の 掌を

確かに

最後の 力 で しょう。

確かに

握り 返して きます。

 

 

ばぁちゃん

俺は

患者さん が 待ってる から

歯医者 ヤッて くる よ!

また

来るから!

 

 

ソコまで が

私 の 限界でした。

 

 

男 の 涙

見せられ ません!

 

 

診療所 で 朝1番 から

手術 を 執刀しました。

 

 

祈りの 手術だった と 思います。

良い 歯医者 の 見せどころ

気合い を 入れて。

 

 

家人 から

母 の 状況が 報せて くれて

その 1日

院長室 の 観音さま の お線香 絶やさず

真言宗 の お経 の CDを 絶やさず

診療 して いました。

 

 

施設へは 行けません でした。

遅い 時刻だから です。

 

 

私は

母が 命と 戦って いる

とは

思って いません。

 

 

人 が 穏やかに

天 へと 旅立つ 準備に 入った の だと。

 

 

母を 引き取って 6年に なります。

施設 に 入居した 際

訪問歯科 の 診察が あった ようでした。

 

 

その際

 

 

歯科医師 の 手 を

おそらく

ミラーを 口腔内に 入れた 瞬間 なの でしょう。

 

 

母は

その手 を 振り払い

 

 

あなた の 手は アライ!

 

 

拒絶した よう でした。

 

 

その先生

気が 悪い でしょう ね!

 

 

施設 の スタッフが

三枝先生 の お母様 です

言った ら

 

 

ソレなら

ボクら の 出る幕は ありません。

 

 

そんな 母 でした。

 

 

私が 33歳の 頃

母 の 骨盤から 骨を 採取して

歯槽骨 に 移植し

インプラントを 埋入しました。

 

 

ですから

母 の 歯は 全て インプラント治療です。

 

 

数年前から

母は 自分に 歯が 無い ことを 知りません。

 

 

私は 歯が 良いから なんでも 美味しい のっ!

 

 

どう?

患者さん は 多い?

商売繁盛 してる?

あなた は 手先が 器用 だから。

 

 

適当 に 相づち うって 聞いて いました

私は 知って いました。

 

 

私が 母の 自慢の 息子で ある と。

 

 

 

もう 10年 以上 前 だった と 思います。

 

 

縁が 薄かった 母 です

なにかで

私 の 車に 乗せた 時

 

 

産まれて きて くれて ありがとう

突然 言われて

動揺 した こと

頭 に 焼きついて いました。

 

 

時は 刻々と 近づいて います。

私は 歯科治療に 専念します。