先ほどの、
メタル・ボンド・セラミック修復の技工物を、
口腔内に・ひとまず、
置いてみました。
私の眼には、
まだまだ修正箇所が認められます。
しかし、
初診時には、
このような歯科治療をお受けになられて、
私に涙ながらに。
女性の涙には、
私は敵いません。
無計画な修復治療のお陰?で、
下顎が後退しています。
お口を開くたびに、
顎の関節から、
バキッt・バキッ・
顎の関節が折れるんじゃないか!
そんな凄まじい・大きな音が鳴ってました。
歯科治療なのか、
歯の破壊物か、
ここまでくれば・見分けもつかない人工物。
むろん、
根管治療なんか、
私はレントゲン写真を前に・気絶寸前だったのです。
根管治療のやり直しをしようにも、
ラバーダムのクランプが引っ掛かる歯質は皆無でした。
で、
とにかく患者さんには、
【三枝流歯磨き法】を徹底して頂いたのです。
患者さんも、頑張りましたよ!
ご覧下さい。
この知識・技術力・観る眼、医療倫理の欠如した
歯科治療の全ての決定で生まれた
医原性の歯肉の炎症を、
この患者さんは【情熱】の歯磨きで、
炎症を沈静化したのです。
そうくれば、
私の出番です。
一気呵成に・歯周病への外科治療です。
歯周病との戦いに勝利し、
続けては、
ラバーダム防湿環境下での、
無菌的・根管治療です。
その繰り返しです。
歯周病、感染根管、虫歯という、
炎症との戦いのあとは、
いよいよ【噛み合わせ】治療の開始です。
さまざまな全方位からの【視点】から、
噛み合わせの診断を確定し、
よし・これでゆくぞ!
あとは、
精密で繊細な手先の出番です。
超精密歯科治療の出番です。
マイクロスコープを使い熟せているべてらんは、
修復治療の際には必ず、
マイクロスコープを使います。
根管治療でマイクロスコープのは、
20年、遅れてますね。
これが、
健康保険を・あえて・しない、
歯科医師の【下準備】です。
技工士に手渡す【歯型】の、
健康保険医の仕事のように、
上下・1個づつでは・ありませんよ。
これは、
歯型を採る瞬間の写真です。削った【境目】が、
鮮明に印記できるように、
歯の周囲の歯肉の溝に、
直系0.3ミリの絹糸を挿入しているんです。
その隙間に、
シリコン剤が、
歯肉からの浸出液の影響を受けず、
シャープな歯型が採れるンですよ。
ここからは、
私と歯科技工士のチーム・プレーです。
これが、
メタル・ボンド・セラミック・クラウンの
セラミックの盛り上げる前の、
金属フレームです。
建築物でいう処の、
鉄筋コンクリート建築の鉄筋構造のようなモノと、
お考えください。
で、
ざっと、
この治療の流れをご覧頂きました。
初診時には、
全く見えなかった【下の前歯】は、
今ではキチンと見えますよ。
顎の大きな音も消えました。
顎関節の動きは正常範囲内に収まっています。
これが、
総合歯科診療なのです。
一般開業医の【一般歯科】と、
私は別物として考えています。
1口腔単位の治療を、
個々の些細な部分には配慮しながら、
患者さんの幸福を願うために、
24時間戦うのが、
歯科医師の使命です。