カテゴリー別アーカイブ: ただの日記

梅干し

猛暑の影響にて、

食が細くなっていました。

私の患者さんは女性が大半なのですが、

しばしば、

先生に肉を別けてあげたい、

そんな会話を笑いながら。

朝、

なぜか【梅干し】を口に放りこんだのです。

ウム?

ジワ~っと、

口の中の粘膜から、

身体を元気にする基が

染み込んでゆくような【感じ】に気づいたのです。

ビンゴ!

って、

閃きが灯ったのです。

そこからです。

食を欲したいと。

昔の人の知恵に感心したのです。

【人】全体

40代男性のインプラントの手術を終えた処です。

今は、

新患の患者さんを待っている処です。

先ほどの手術は、

技術的なことよりも、

緊張する患者さんの強ばる表情に、

アレコレ心を解すことに

気を配るほうが大変でした。

男性の方が気が小さいものですから。

で、

治療の前の麻酔注射のあとに

私は脈を採るのですが、

ふと、

あることに気づいて、

上腕から肩、首筋を触診したのです。

これはイカンと。

凝り過ぎた疲れた身体です。

マッサージも、

こういう体質の方には必要なのです。

水分もドンドン摂取しなければなりません。

そんな話ししながら、

ついつい、

腕から首筋をマッサージして、

お顔が和らいでゆくのが

眼に見えて判ります。

医療とは、

そういう【人全体】を診て、

上手く、

歯車が回るような気がいたします。

 

 

禁煙宣言!

大人の男のタシナミって、

日頃から、

大口叩いていた私です。

が、

今年の猛暑のあまりににもの凄まじさに

ヒィヒィ!と

情けない悲鳴を挙げ、

このままでゆくと、

歳をとった時にはどうなるのだろう?

と。

今朝、

提携先の内科医を訪ね、

定期検査を受けたのです。

で、

胸のレントゲンを診て、

自覚する処が大いに在りの私です。

覚悟しました。

もう自分の身体のために、

大人の男だとほざくより、

丁寧に過ぎそうと。

帰って、

直ぐに、

煙草、

葉巻、

ゴミ箱に放りこんだのです。

 

イケナイのでしょうか?

安全基準の根拠に欠けるチャイルドシートが

おおっぴらに、

インターネットで販売されていると云う

テレビでの報道に、

またか!

と、

ため息が出たのです。

ある患者さんから問い合わせを受けた事を

思い出しました。

ホームホワイトニングについてです。

で、

堂々と、

薬事法にて歯科医師の処方が必要な

ホワイトニングの薬剤が販売されていることに

仰け反りそうになりました。

以降、

私の診療所では、

ホームホワイトニングは一切、

関わらない姿勢を採ったのです。

何故なら、

厳然とした医療行為以外のアヤフヤな処置に

私は断固、否定的な姿勢ですから。

ホワイトニングはある局面において

治療の際に、

大きな武器になります。

が、

歯のエナメル質の状態を診て、

薬剤の種類、濃度、期間を

私は判断していました。

ですから、

驚きました。

しかし、

チャイルドシートに関しては、

かわいい、

尊い、

幼児の命に関わるのですから。

ただ、

販売価格が凡そ7000円程度!

これは買う側にも問題が在ると思うのは

イケナイのでしょうか?

総入れ歯の治療

意外に思われるかもしれません。

が、

私は総入れ歯の治療が本当に好きです。

それは、

歯が全く無い処から、

なにもかも、

自らの技量を発揮できるからです。

痛くてもダメです。

外れ易いのもダメ。

シッカリと、

噛み切れ、

磨り潰せ、

見た目も良し、

歯科医師の技量の結晶が

総入れ歯の治療だからです。

皆さん、

本当に長い間、

大切にお使い頂いて、

造った私も本当に嬉しいのが、

総入れ歯の治療です。

こんな風ですから、

絶対に寸分の妥協も出来ませんぢ、

しません。

患者さんの方が、

先生の良いようにと仰いますが、

ご家族の方の眼もお借りする機会も多いのですよ。

違和感のある見た目は、

私の総入れ歯ではありません。

先ほどまで、

総入れ歯の治療でした。

そんな時は、

私の心はウキウキしているのですよ。

本音

初診の患者さんの診察を終えて、

後日、

次回のアポイントメントが入っていないのを

アポイントメント帳にて確認し、

ガッカリするのが普通なのでしょうが、

逆に、

ホッと安堵する。

そんな症例も少なからず在ると云うのが本音です。

昨日、

著名な歯科技工士さんがお越しになられていました。

この方の造る歯を、

業界では、

今のうちにコンピューターに記録しておく、

そのような方です。

私の患者さんの立ち会いに来られていたのです。

色調再現の難しい症例であったためです。

その待ち時間の出来事。

机の上のレントゲンを覗きこむ彼。

で、

先生、この症例はどうなさるん?

やはりシッカリとした仕事をされて来られた方は判るんですね。

私ですか?

でしょっ!

したくないんです。

医者が治療したくないとは!

ケシカラン!

お怒りになられるかもしれません。

彼が仰いました。

ロシアンルーレットですね?

やはり判っておられます。

歯科医師免許を持っているからと、

皆が同じと思われては、

申し訳ありませんが、

と云う気持ちになる時があります。

この症例にブリッジ、インプラントなどもっての外!

そんな症例も多いのですよ。

当然、

患者さんは入れ歯を好みません。

支えの歯の寿命が

私には明確に判ります。

ギリギリの攻めぎあいをしなければ!

そんな症例も確かにあります。

が、

絶対、手を着けてはいけないと、

現状維持がベストな症例も

明確に判断できるんです。

特に根管治療済みの歯の取り扱いに、

治療すべきか、

断念した方が無難かの判断は、

患者さんの方には判りませんから。

現状よりも

希望的観測をしたいのが人情ですから。

その辺りの心情もよく判ります。

長持ちすると確信できるんでしたら、

当然、

私も腕によりをかけて頑張りますよ。

長持ちできる状況じゃないでしょ!

言いたいけど、

言えない、

また、

理解して下さらない場合には、

何処か他所に行ってくれィ!

心のうちで逃げだしたいと。

そんな時も在るんですよ。

この歯科技工士さん。

情熱家でらっしゃる。

レントゲンを観ながら、

ぶつぶつと、

これは教育が悪いのか、

制度のせいか、

なんだかんだ仰っておられました。

私なんぞは、

その辺りは、

とっくに諦めています。

 

 

便りにて

診療所に届いた宅配便の差出人の名前を観て

!!!!

私が長い間、診察させて頂いた○○さんからの贈り物でしたので。

○○さんを最後に診察したのは、

今から5年は前の事だったと記憶しています。

当時85歳であったと思います。

総入れ歯と部分入れ歯をお造りさせて頂きました。

治療の合間に、

○○さんの語るお話しから、

私は○○さんを尊敬していました。

ご苦労の連続であった女の生涯であったからです。

差出人の名前を観て直ぐに電話を手にした私です。

○○さん!私は三枝です。

次の口上が口から出る前に、

あー!先生!お元気!

お身体大丈夫!

シッカリ食べてますか!

いっぱいお話ししましたね!

何時も思い出してます。

これ全部が○○さんの台詞です。

私が喋る隙間を与えてはくれません。

そのあと随分と長い間、

大いに昔の話しで盛り上がったのです。

で、

私の携帯電話の番号を復唱して頂きながら、

メモして頂き、

また電話するからとお伝えし、

くれぐれも転んではなりませんよと、

シツコイくらいに気がかりだったもので。

患者さんは私の宝ものですから。

 

 

時代

昔の方が良かった!

と、

嘆いている訳ではありません。

例えば、

山手線などの電車の中や、

駅のホームで、

大勢の人でごった返していても、

平気で喫煙する人が当たり前のように居たものです。

子供の眼に接触したらどうするの!

隣の人の洋服に穴が開いたらどうするの!

そんなこと言おうものなら、

逆に、

張り倒されそうな、

そんな時代も在りました。

飛行機の中でさへ、

立派に喫煙席が在りました。

こういう事は、

今の時代の方が常識的だと、

私は冷静に観ている積もりです。

ただ、

個人情報保護法施行の頃あたりから、

なんだかギスギスしてきた気がするのは

私だけでしょうか?

何処から秘密で、

何処から公なのか?

私はサッパリ判りません。

また、

ハラスメントと云う便利な単語が出現して来てからは、

なにもかもが恐ろしくて、

私などは身動き取れなくなりました。

紳士のタシナミって云うやせ我慢が、

自分の物指しで在ったのに。

時代でしょうか?

って、

そんな台詞で片づけていいんでしょうか?

考えること

今は午後の4時半を過ぎた処です。

今日はやっと、

机の前でゆっくり出来ました。

患者さんの数は何時もと変わりませんのに。

患者さんとお話ししたりで。

昨夜は珍しく遅くまで読書を。

梅原 猛氏の古い書籍に引き込まれていました。

【考える】ことが好きです。

ただ、

その傾向が強いかもしれません。

歯学博士を英語表記すれば【ph.D】と表されます。

ドクター.オブ.フィロソフィと云うことでしょうか。

フィロソフィと云うからには、

【考える】ことが主体なる学問であると云う。

意外でしょう?

手先仕事の歯科治療を支える歯学がね?

【考える】人であり続けたいですね。

父息子

息子としばしば電話で会話するようになりました。

昨夜、

息子が語り出しました。

父ちゃんが以前、ポツンと口にした

【やむを得なかった】

と云う台詞。

小学時代に父ちゃんと一緒に

婦人科のオッチャンの見舞に行って、

オッチャンが言った台詞。

【やむを得なかった】

中学の時も、

高校の時も、

全然、判らなかった。

今ね、

なんとなくやけれど、

チョッとだけ判るような気がする。

私ですか?

そうか、

とだけ。

また、

このような事も言われました。

父ちゃんは全部、

自分の裏側まで息子に曝けだすけど、

それは凄いことだと。

私ですか?

これからお前も、

一波、二波、

では済まんわな。

次々と大波が来るで。

でな、

本に載ってるような立派な人が居る筈ないわな。

少なくともお前の親父は、

泣いたり、

心細かったり、

気が小さくクヨクヨしたり、

悩みに悩み抜いたり、

絶望に喘いだり、

まぁ、たいしたことないのや。

其れをシッカリと息子のお前に見せておく。

いつかお前の安心材料になる筈じゃ。

だから俺は隠さない。

私は息子とは、

相手が子供と云うことを無視して、

ズッと、

こういう姿勢で接してきました。

それが正しいのか、過ちであるのか、

私には判りません。

物事の基準は、

時代によって様変わりするものです。

昔の普通が、

今の異常って多いじゃないですか?

ただ、

自分を支えるつっかえ棒みたいなもの、

心を秘かに避難させる術ってものを

私は教えておこうと思ってるんです。

私も55になります。

辛い時でも、

自分の方が守ってヤらねばならない者の方が多いんです。

誰かの処へ、

避難する訳にはいきませんし、

逆に、

正面から向かい合わねばなりません。

だから、

男はつらいよって

映画のタイトルにもなり、

長い間ヒットし続けたんじゃないですか?

息子が言います。

友達の間で、

父ちゃんの話しで笑いに花が咲くんさ。

私ですか?

そうかい。

とだけ。