カテゴリー別アーカイブ: ただの日記

DNA

日曜日の昼下がり、

院長室で書き物をしています。

部屋の真ん中に置いたデスクの

向かい側の壁際の、

もう1つの机に向かって、

期末試験を明日からむかえる

中学2年の娘がテキストと格闘している様子を

時々、

眺めています。

少女から青春期への移行期の気配に、

しばしば当時の自分と重ねて観るのです。

エネルギー効率の悪い時代が、

当時の私だったと事後評価しています。

将来への不安と、

現状へのやるせなさ。

今の若い奴はと云う

大それた台詞など

私には言う資格はありません。

難しい症例を

次々と。

そういう今を

ありがたいことだと思っています。

で、

横の娘は、

近代の世界史と日本史。

理科は磁力と電気。

捻り鉢巻きで、

よくも3学期すべての範囲を

3日で仕上ようという

凄まじい度胸。

数日前に、

娘から教科書と参考書を

手渡されて、

頁を前に、

う~ん・と唸る私。

しかし単細胞なる私は、

仕事のあとに、

おもしろ・可笑しく解説し、

やっと娘は問題集に取り組む始末となった塩梅。

直前までギリギリ手をつけない質は、

間違いなく私のDNA由縁です。

かく言う私も、

急ぎ書き物を。

 

 

 

職人は職人を選ぶ

私の診療チェアーは、

ドイツのシロナ社製です。

シロナ社が名称変更する前のシーメンス社の時代から、

今の機種で、

何代目になるでしょうか。

私はシロナ社製の診療チェアーでなければ

満足できません。

ソレと、

私のチェアーの整備は、

何十年も同じエンジニアです。

私より少しばかり年少の彼を、

井上君、井上君と頼り、

完全に任せてきました。

彼も宮仕えの身。

全国主要都市を転勤しなければなりません。

東京、仙台、札幌、大阪と、

現在は広島勤務のようですが、

何処に勤務していても、

私の機械は井上君の整備を受けます。

シロナ社のご厚意に心から感謝申し上げます。

エンジニアの手当ての差はとても大きいのです。

プロのスポーツ選手の道具の手当ては、

専門の1人だけと云うのが常識ですよね。

私の機械も同じです。

 

 

痛みへの手当て

昨日、

1週間も激しい痛みが消えないと云う

初診の電話がありました。

私の患者さんの紹介です。

直ぐにアポイントメント帳を開いて、

お昼休みを、

そのお可哀想な患者さんのために。

で、

某歯科医院を、

歯が欠けたことをキッカケに受診したとのこと。

その歯は残せないという歯科医師の診断にて、

大病院の口腔外科を紹介され、

そこで抜歯した様子。

翌日になってから、

痛みがますます酷くなる一方。

元の歯科医院へ毎日消毒に通い、

お薬の処方をうけ、

でも、

痛みがズッと続きと云う体力の限界。

診察させて頂き、

頬の腫れはありません。

抜歯の傷は大きく開いていました。

歯肉は腫れていません。

レントゲン写真では、

抜歯は綺麗にできていました。

下顎第2大臼歯です。

典型的なドライ・ソケットのレントゲン写真でした。

教科書的には、

再度、

局部下での抜歯した孔を

綺麗に掻爬、

平たく云えば、

もう一度、

新鮮な骨を露出させて、

出血させるんですが。

40前のお母さんです。

幼児のお世話に追われています。

そんな教科書的な処置すれば、

またまたダウンでしょう!

お痛みを直ぐに消しましょうね!

!!!

先生、本当ですか?

で、

三枝メソッドにて、

手当てのあと、

痛みは消えていました。

夜、

お世話になっている歯科メーカーの方々と会合を。

その途中、

ショート・メールを頂きました。

先生ありがとう。

痛みはありません。

 

インプラントは絶対不変では・ないのですよ

22年前に、

治療が終了した患者さんです。

左下奥歯部分のインプラント修復です。

ブローネマルク・システム・インプラントを

2回法にて、

術者可撤式の連結したメタル・ボンド・クラウン修復しました。

昨日の夕刻に、

急患にて診察しました。

少し、

クラウン修復が動くような感じが?と。

拝見しつつ、

クラウン修復くん、

長い間、

働いてくれてありがとう。

そんな気持ちになるほどに、

クラウン修復は噛みしめに

持ち堪えてくれたんでしょう。

セラミックは磨り減り、

風雪に耐えた建築物の様相です。

クラウンを留めるネジを緩めます。

アラアラ、

ネジが見事に折れてます。

アバットメント・スクリューは無事です。

クラウンをアバットメントに連結する

ゴールド・スクリューの折れた残りが、

孔の中に見えます。

 

クラウン修復した時と、

現在に至る22年の間に、

歯が磨り減り、

噛み合わせ状況が変わっての

今の様相です。

メンテナンスの際の、

チョッとした、

噛み合わせ調整が大切なのは、

こういう事からも、

理解して頂ける事でしょう。

この症例ですか?

再度、

来院して頂きます。

気合いを入れる準備を

私自身が整えるんですよ。

で、

探針1本にて、

逆回転させるんです。

クラウン修復は、

そのまま、

使う積もりです。

 

噛み合わせを考えて

初診の時の写真です。

治療の方法を決めるのに苦心しました。

今日、

仮歯を装着しました。

以前にご紹介した、

あの症例です。

下の前歯を1本だけ抜歯しただけで、

下顎の歯は触っていません。

上の前歯の粘膜に接触する部分。

少しだけ歪な形態です。

コレは、

この部分直下の骨に、

インプラントを埋め込んでいる

治癒期間であるからです。

インプラントが周囲の骨と結合するまで、

安静を保つためです。

ずいぶんと、

噛み合わせの高さ・傾きが

変わったでしょう?

この患者さんの顎位は、

ここだ!

そう私が試行錯誤の上で、

そう診断したのです。

噛み合わせ治療には、

さまざまな理論があります。

私は正道を歩いているという自負があります。

下顎ですか?

上顎の歯を正しく配列すれば、

キチンと、

上顎を自宅と認識してくれます。

真っ直ぐに、

寄り道しないで、

帰ってきてくれるモンです。

医師を育て・育つ・と云う事

早朝、

携帯電話が鳴り響きました。

日本歯科大学の水橋準教授です。

私の大学病院での診療は、

ほぼ、

この水橋準教授と、ご一緒に。

診査・診断・歯周病治療・抜歯・修復治療です。

根管治療は江面教授にお願いして、

ダイレクト・ボンディング修復は新海教授にと。

全身管理は麻酔科の大橋準教授。

私は後進たちに、

チーム医療を観て・体験して頂きたいと思っています。

江面教授も新海教授も大御所でいらっしゃる。

知識、技術ともに群を抜いていることを

学内で知らない人は居ないでしょう。

と云っても、

先生方が何時までもいらっしゃる訳ではありません。

定年退職がありますから。

今のうちに、

自分の治療の一部を

大家の胸を借りると云う経験は、

将来への大きな財産になるでしょう。

水橋準教授は補綴学第1講座の所属です。

本来であれば、

総合診療科の私の管轄ではありません。

その辺りの手当ては、

黒川副病院長の采配だと思います。

黒川副病院長の愛校精神は筋金入りです。

先生のお考えが、アルンだと。

私は尊敬する人の意見には、

絶対的に従う主義です。

その局面・局面において、

私の意見とは違う事もあります。

でも、

私は疑わず・愚痴なく・

絶対的に素直な気持ちで従う主義です。

ソレは、

立場によって、

視点も意見も変わるからです。

保存学出身者である私が、

現役の補綴学の準教授である水橋先生に、

私にとっての【普通】をお見せする。

ですから、

水橋先生にとってみれば、

大変なエネルギーがいると思います。

私が実名にて、

認めているのにも訳があります。

この方々が名医であるからです。

一般の方が絶対に知りたい、

良い歯科医師の方々であるからです。

今回はお知らせしていませんが、

日本歯科大学病院には良い歯科医師たちが

大勢に居るのですよ。

で、

朝の水橋先生の電話の訳は、

苦しんでいらっしゃるのですよ。

治療方法について。

私はこう言いました。

患者さんが老いて、

大学病院に通えなくなる時が必ず来ます。

その際に、

患者さんが安心して過ごせる歯の治療設計ですよ!

今、

どうやって仕上げようなんて、

短期的視点での治療計画はイケマセン。

高齢者のお身体への配慮は、

だからこそ大橋先生にね。

もしかしたら、

患者さん自身が気づいていない、

かかりつけ医が気づいていない、

体調や体質の変化が生じたのかもしれませんよ。

高い・広い視野での歯科治療。

その辺りで壁に当たったら、

その時のために藤井学部長が居られるのでは?

だって学部長の御専門は全身管理でしょう?

患者さんの診察に、

上も下もありません。

注意深く・繊細に・

でも、

広い【目と耳と心】を持ってください。

 

ラジオ体操始めました!

出勤時間の時計代わりであった、

朝のワイドショー。

もう、

観るのを止しました。

だって、

誰それを、

どうやって殺しただの、

煽り運転が

また起きただの。

NHKに変えました。

で、

ラジオ体操~・だい・いちぃ~!

画面に向かい合って、

体操する私。

???

ラジオ体操って、

こんなにハードだったっけ?

確か、

小学校時代の夏休み、

検印板を手にして、

集合場所へと駆け走って行ったっけ。

体操なんて軽い、軽い!

運動って云うよりも、

盆踊り程度にしか感じませんでしたモノ。

アレから、

ほぼ半世紀近く。

身体も硬くなったンでしょうね。

でもね、

ラジオ体操のあと、

気持ちがウキウキしたんです。

ですから、

朝はヤッパリ明るくなきゃね。

 

総合診療医

別段、

私が、

日本歯科大学の

総合診療科の臨床教授だから、

言うのでは・ありません。

長年、

力の限り、

患者さんと

一生懸命に、

接して

きたから、

つくづく想うンです。

健康で、

楽しい、

老後を

過ごすための、

絶対的な条件。

良い歯医者と、

良い内科医に、

日頃の自分を

正確に、

把握して貰うことです。

私の歯の主治医は、

18の歳から、

日本歯科大学の保存学の

新海教授です。

だから、

私の歯は、

健康なのです。

内科医は、

徳島県脇町中央医院の

森下院長と

ご令嬢の井上医師です。

加えて、

緊急性のある患者さんには、

高松市の榊原医師と。

医師にも、

それぞれに、

得意分野があります。

歯の健康に、

全身状態が大きく関与します。

日本歯科大学が、

ある時から、

【歯学部】から、

【生命歯学部】へと、

名称変更した訳も、

その辺りにあるのだと思います。

良い内科医の

正確な

見立てが在って、

初めて、

良い歯科治療ができるンです。

総合診療医療の

出番だと

私は思うです。

 

 

私流・書籍の読み方

今年に入ってからは、

日曜日は、

絶対に休養するゾと、

決めました。

必然的に、

読書三昧の、

日曜日です。

が、

読書も、

疲れるモンです。

ですから、

3冊くらい、

並行しながら、

1冊に飽きれば、

次の1冊を。

で、

再び、

飽きれば、

また次の1冊を

と云う塩梅。

昨日は、

この3冊を。

読書は、

電子ブックでは、

重みが無い

と思います。

頁の隅を、

折って

みたり、

マーカーで印つけたり、

ボールペンで、

印象を記してみたり。

紙ならではの、

読書の味わいが、

私は好きです。

根管治療の【あ・た・り・ま・え】

私も、

毎日、

を、

根管治療しています。

24歳で歯科医師になりました。

歯科保存学という分野を

専門に、

大学院の博士課程に進みました。

歯科保存学の絶対的ルールが、

ラバーダム防湿です。

歯科大学の学生たちは、

必ず、

ラバーダム防湿の指導を受けます。

基本的な手技であり、

特別な方法ではありません。

ですから、

あたりまえのように、

歯科医師になって、

既に、

32年が経過しましたが、

ラバーダム防湿は、

私にとってみれば、

あたりまえの、

治療行為に過ぎません。