歯科治療は私の命


夜も遅いのにと、

不謹慎とお感じになられるのならば、

其れは其れで構いません。

夜の11時前です。

今日、最後の患者さんにお電話を入れました。

先のブログで紹介した手術の患者さんです。

そろそろ痛みが出る頃合いだろうと思ったからです。

全身麻酔でしたので、

手術後に通常行う術後の説明は

薬の作用である健忘効果にて、

ほとんど、

否、

全て忘れている筈です。

痛みが出ると、

手術が気になって不安になるものです。

手術は確かな手順で終了しました。

手術中の全身管理と麻酔も、

わざわざ日本歯科大学の新潟病院の大橋準教授に担当して頂きました。

日本歯科大学新潟の麻酔科は、

今春叙勲された柬理十三雄前教授が手塩にかけて育てた佐野主任教授と、

新潟の学部長である藤井一維教授の率いる伝統の教室です。

難しい症例を執刀する時に私は、

自分の身を削って、

命懸けで、

メスを手にしています。

患部に完全に集中しなければなりません。

ですから、

全身管理には気を向けることが出来ません。

私の代わりに、

私が完全に信じて患者さんを任せられるのは、

この伝統の麻酔科のエースであり、

麻酔科長を務める大橋準教授以外には考えられないのです。

私が医師として患者さんに、

して差し上げられる手当ての全ては尽くしました。

でも今頃、

患者が不安感に案じて居られたならばと思い立ち、

お電話をと云う次第です。

このような私の心配性は毎度のことです。

私に出来ることは全てする積もりです。

本当に困ってお出でになられて、

恐い手術を決意されて、

その思いをシッカリと受け止める積もりです。

本当に困って頼って来て下さるからこそ、

私も命をかけられるのです。