ごく普通のことに


寝つけなかったので夜中にテレビのスイッチを入れました。

髭面のアルパチーノが視界に入りました。

カリートへの道でしたっけ?

アルパチーノの映画は全部観ています。

筋もあらかた覚えているのですが、

この映画は私の好きなベスト5には入っておらず、

何度も何度もは観ていませんでした。

ですから映画の展開に

あぁ、そうだったなと、

頷きながら観ていました。

やはり名優だと思います。

上手い役者だと。

決してハンサムではありませんが、

良い顔をしているなと。

寝つけないなど、

若い時分には考えられませんでした。

革の鞄の指先が触れる部分は、

指の皮脂で変質する程に、

湿った若い指先を持っていた私ですが、

近年、指先のひび割れに苦心するようになりました。

ハンドクリームは離せません。

この頃は、

ごく普通のことに、

感動したり、

感謝するようになりました。

古くからの患者から、しばしば言われます。

先生は、まーるくなったと。

私自身は、その点は全く自覚ありません。

歯の病気を前に、

闘志満々は全く変わりませんし、

治療最中の集中力は、

今の方が鋭いと思っていますので。

ただ1つ自覚できるのは、

何につけ、

ありがたい、ありがたいと、

掌を合わす自分がいます。

朝のお日様に掌を合わし、

窓からのお月様を仰いで掌の合わすのが常となりました。

飛行機の窓から富士のお山が見えた時などは、

周囲も気にせず掌を合わす私。

もう!格好悪いから止めて!パパ!

と、注意されるのです。

歯の仕事を通して、

多くのことを学ばせて頂きました。

商人の跡継ぎ一人息子であった私が、

歯の仕事に就く機会に恵まれましたことを

神様と仏様に感謝しています。

全く私の生まれた世界とは違う処ですから。

私の拙いこのブログは、

とても大勢の方が読んで下さっていると聞いています。

ですから、

患者さんの合間合間で、

細切れで綴っています。

人は誰かの役にたっているときに

力を発揮すると聞いたことがありました。

私が歯の仕事で力を発揮できるように、

私は見えない方々へ、

こうして徒然なるままに、

前後意味不明な文を綴りながら、

恥をかいているのです。

今日も私の決めた数だけの患者さんを

診察できていますことに、

ありがとうと。