限界を自覚すること


私は何につけ【限界】を設けています。

例えば総入れ歯の患者さん。

手持ち患者さんを5人と決めています。

総入れ歯造りは、とても繊細な作業です。

合わないと患者さんは拒否権を発動します。

痛い。

噛み辛い。

すぐ外れる。

窮屈。

皺が目だつ。

等々。

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セメントでくっつけるクラウンやインプラントみたいな様にはいきません。

とても緊張感溢れる治療、

それが総入れ歯造りです。

ですから、

お一人終了してから、

お待ち頂いている患者さんにお電話します。

大変お待たせして申し訳ありませんでした。

どうぞご準備が出来ましたのでお越し下さい。

根管治療は1日にお一人です。

これも治療の最中に疲労が蓄積しますので。

眼も、

指先も

神経も磨り減ります。

根管治療の次の患者さんはメンテナンスの患者さんを。

そんな感じで、

1日の患者さんの予約に、

メリハリをつけています。

1日の患者さんの数は、

7人から8人までです。

私の限界、

器材の滅菌の限界から、

私はそのように決めています。

一生懸命励んでも、

全ての症例が合格の連続という訳ではありません。

難しい症例。

身体が上手く反応してくれない症例も在ります。

その分、私はとても苦しみます。

苦しみを味わうのも私の仕事です。

手当ての甲斐もなく苦しむのも、

私の仕事です。

歯の番人ですから。