診療室の書棚


新潟から帰って来てからの2、3日位は、

私の身体を気遣ってスタッフが予約を控え目にしてくれているのでしょう。

少し院長室にて寛ぐ時間を持てるのでありがたいと感謝しています。

新潟の自宅の書棚から持ち帰った分厚い山本五十六元帥の本の頁をハラハラと捲っています。

元帥関係の本は殆ど所有し、其れを何度となく繰り返し繰り返し眺めているうちに

ボロボロになってしまいましたが、最近は滅法忙しくて読書する暇など皆無であった私ですが、

新潟の風に触れて気持ちに余裕が出来たようです。

この半年近くの間、怒濤の大洋の中の駆逐艦のような過ごし様でしたので。

【弓矢とる国にうまれしますらおの、名をあらわさん時はこのとき】

山本五十六元帥がラバウルにて戦死される時に、撃墜される飛行機に乗り込む直前に囁かれた明治大帝の詠まれた詩です。

頁を閉じて、新潟の書棚から診療室の大きな旧い書棚の中へと戻し、次に眼に触れる時は何時だろうと想いながら

古戸を閉めて、診療へと舞い戻りました。