月別アーカイブ: 2018年4月

私の入れ歯治療

入れ歯の治療は、

持ち患者さんを5人までと、

そう、

決めています。

お一人が治療が終了し、

新しい入れ歯をお渡ししたら、

次の順番を待って下さっている

患者さんに、

大変お待たせさせて申し訳ありませんでした。

ご準備が整いましたので

どうぞ、

お越しくださいと、

電話を入れさせて頂いています。

今日も、

お一人、

新しい入れ歯が生まれました。

下顎の治療は、

全てインプラントにて修復しました。

79歳の、

あの女性です。

お顔ですか?

変わりましたよ。

10日ほど経過すると、

新しい入れ歯が、

表情筋と馴染むでしょう。

その頃、

お見せしますね!

患者さんとの信頼関係

手術時間は麻酔注射も含んで

1時間程度の、

簡単な症例だったのですが。

この写真をご覧下さい。

一見、

健康そうな歯茎に見えるでしょ?

でもね、

金属の歯の前側のセラミッククラウンの根は

上から根の先の方に向かって

1本の長い亀裂があるんですよ。

この方向の亀裂線はレントゲンには映りません。

何故?判る?

歯の症状と、

歯肉の表情、

そして、

丁寧に、

丁寧に、

歯肉を触るんです。

このような根の折れ方を示す場合には、

折れている部分には

既に骨は溶けているんです。

患者さんですか?

よほどの信頼関係がないと、

簡単には信用してくれませんよね。

それでCTを撮影して、

患者さんに四苦八苦しながら、

歯科医師の先生方は患者さんに説明するんでしょうね。

それでも、

患者さんの方では、

歯科医師の言っていることは本当なのか?

と疑い、

別の歯科医院へと。

そういう場合って多いと思います。

この患者さんの歯肉を診て、

歯の根が折れていることが診える歯科医師は、

相当な実力があると言って良いでしょう。

CT撮影については、

私は、この程度の症例であれば、

患者さんの被爆を考慮して行いません。

触診で、

骨の形は判断可能ですから。

この歯の折れ方から、

保存は不能です。

もう少し前に、

診察させて頂いておれば、

残せたのですが。

時既に遅し。

治療環境を綺麗に清潔に。

これはスタッフの仕事です。

抜歯などの前にも、

こうした手当てをするかしないかで、

ジワジワ変わって効いてくるんですよ。

で、

抜歯。

それでは粘膜を開いてみましょう。

骨が大きく垂直に溶けているでしょう?

インプラントを埋入します。

被服する骨がありませんから、

メジ溝が大きく見えています。

この露出した部分は、

患者さんのお口の中の骨を頂きましょう。

奥歯がありませんので、

その部分の歯肉を観音開きにして、

中の骨をくり貫きます。

簡単に骨を手にいれることができますし、

傷口も完全に閉鎖できるので、

患者さんは後が楽なんですよ。

で、

骨を移植して、

インプラントを綺麗に骨で覆います。

ねっ?

インプラントは完全に骨で覆われました。

ヒーリングアバットメントを装着して、

縫合して終了です。

歯と歯の間に、

1本のインプラントを入れる際には、

ドリルの位置はピンポイントの一ヶ所だけです。

この症例も、

この症例も。

他所から転院して来られた患者さんの口腔内です。

この歯科医師の方々。

眼は見えるのでしょうか?

手先が震えてるんではないですか?

それにしても、

この患者さんの手術は楽そのものでした。

患者さんとの信頼関係ができていると感じましたので。

 

今日は昨日とは、うって変わり

今日は昨日とは、

うって変わり、

朝1番からインプラント治療。

修復の大事なツメの要所です。

続いて、

インプラントの手術。

その後、

総入れ歯の完成の患者さん。

で、

ラストは、

審美セラミックブリッジの患者さん。

気が全く抜けません。

ただ、

こういう生活のリズムが

私は好きなんです。

充電

来週の月曜日から、

日本歯科大学での臨床教授としての

仕事が始まります。

日曜日の朝、

春の北陸道を満喫しながら、

久しぶりに

ハンドルを握ろうと思います。

夕刻前には到着するでしょう。

日暮れ時の新潟の街を

散策する積もりです。

これから、

高松市と新潟市を頻繁に

行き来する生活になります。

その前の束の間の休日を

昨日頂きました。

日曜日は朝から教会へとミサに出かけ、

月の半分程度で他の日曜日も、

なんだかんだで県外に。

世間では休日でも、

私には休みと云う日はありませんでした。

思いきって、

昨日の平日の水曜日。

私は休診日としたのです。

起床も8時は回っていたと思います。

珈琲を飲んで、

パジャマ姿で、

昼過ぎまで、

DVDの映画を立て続けに3本ほど。

それから、

ゆっくりと着替えて、

犬たちと散策に出かけました。

夕刻も、

ゆっくりと読書しながら、

眠っていました。

充電できたようです。

 

インプラント症例○○○千本?

歯科医院のホームページを見て

驚くんです。

私らの業界って、

本当に狭いですから。

私がインプラントと関わり合いを持ったのは、

もう随分と大昔。

現ノーベルバイオケア社が、

ノーベルファルマと云う輝かしい社名であった頃です。

当時は京セラのサファイアインプラントを

一部の開業医の先生がお使いになる程度で、

純チタン製のインプラントなどは、

ちょうど、

日本に参入してきた頃です。

日本中のアチコチに講演に出掛けてました。

他所のメーカーの方とも顔馴染みになりますし、

インプラント業界と云うのは外資ですから、

この間までライバルメーカーの社長だった人が、

今度はこちらの社長になんて、

しばしばでした。

ですから、

社員も同じですよ。

業界みんなが顔馴染みって状況でした。

あの頃の若手も、

今では社長や役員として

活躍されています。

私の方は、

インプラントの【使い処】って云うのが

明確になりました。

それでも、

昔からと、

私の診療所でのインプラント症例数は

全く変わりません。

対外的には、

流石に、

インプラントをこれから始めようと云う初心者の歯科医師や、

大きな会場を貸しきっての新製品の御披露目会などは

縁遠くなりました。

インプラントも普及し、

普通の治療のようになった感があります。

これはある面、

恐ろしい時代です。

この地区では、

誰が上手だと云うことは、

一般の方には判らないでしょうが、

時代は変われども、

名医は相変わらず変わっていないようです。

節度のあるインプラント治療を行うには、

一般歯科治療のついでではできません。

また、

私の経験から判るものです。

どこの歯科医師がどれだけの症例があるのかは。

それと、

沢山経験することも大切ですが、

下手な手当ての数千本ってのも

私は実際に見たことがあります。

歯医者さん選びって難しいですね。

正直言って、

インプラント症例何千本って歯科医師の顔は、

私らは顔馴染みですから。

ミサでの出来事

春先の気温の変化のせいか、

はたまた、

身体の抵抗力が低下していたのでしょうか。

少しダウンし、

週末は大人しく、

教会のミサへ出かける以外は、

ずっと、

床に就いていました。

ミサの最中に異変が起こりました。

礼拝堂の中で、

老女が倒れたのです。

呼吸はありました。

脈も大変弱いですが、

意識レベルは低下しています。

気道だけ確保しつつ、

救急車を待ちました。

やはり、

神さまのいらっしゃる場所です。

やはり、

神さまと共に生きる人の集う場所です。

渦中の中でも、

救急車で搬送されたあとでも、

ミサは、

ご回復のために勧められたのです。

塩を撒け!

などと言う不謹慎な言葉、

土俵から女性は降りろ!

その考えを全く否定する立場に

私はありませんが、

神さまは人と共に居られます。

神さまの方は、

決して汚されたとは

お感じになってはおられないでしょう。

 

お掃除のおばさん

桜の花も散ってしまいました。

年々の

温暖化のせいでしょうか。

最近、

診療所にお掃除おばさんに

来て貰っています。

週に2、3日ですけれども。

私がアチコチ出向いた際に、

置物や花瓶などの小物を

つい買って来るモノですから。

絵画の額縁なども多く、

埃を綺麗にして下さり、

気持ち良く仕事に勤しんでいます。

明るく綺麗なおばさんです。

御歳71には、

全く見えません。

生家が旅館業で育ち、

若い時分には一流ホテルにて勤務の経験から、

所謂、

掃除屋のおばさんとは

全く違った掃除をして下さり

私は大いに満足しています。

院長室だけは、

ご勘弁頂いています。

私なりの置き方がありますので。

向こうも、

私には遠慮があるんでしょうね。

忙しき動くか、

院長室に閉じ籠るかの私を、

横目に見ているようです。

いつも清潔で綺麗な診療所。

こうでなけりゃ。

 

奥歯のダイレクトボンディング修復

どちらの写真も。

大臼歯のダイレクトボンディング修復です。

歯のほとんどは、

私の彫刻です。

生きている歯に対して、

クラウンを被せたり、

インレーを入れる機会は激減しました。

何故?

ダイレクトボンディングが生きている歯の治療には

1番侵襲の小さな治療だからです。

余談ですが、

金属の詰め物は私の治療ではありません。

私も金属の治療は好みますが、

このような症例には使いませんし、

これほど精度の悪い修復はできません。

 

本音

どの職業でも同じだと思います。

が、

人の身体を与る私らの職業は、

余計に、

誠実であることが何よりだと。

私の年齢になりますと、

ベテランと呼ばれる経験は一応あるんでしょうが、

まだまだ判らないことが多々あるモノです。

手当てをして、

その反応を診て、

判断し直すことも多々あります。

先日、

師匠がポツリと本音を。

例えば、

胃がんの患者さんが、

手術が終わってから、

医師に対して、

先生、手術したから、

もう癌になりませんよね!

そんな事は言わないよな。

でも、

歯科には、

先生、もう治療したから、

絶対に大丈夫ですよね!

そう違和感なく、

平気で言うわな。

歯科ってのは、

報われないわな。

誠実に治療に取り組んできたからこそ、

先の先まで、

読める眼を身につけて。

判れば判るほど、

迷いや、

戸惑う機会もあるのです。

これは、

正直な言葉だと思います。

だからこそ、

誠実さだけが、

絶対的に変わってはならないのだと。

噛み合わせ

一般の方には信じられないかもしれません。

が、

【噛み合わせ】の理論には

様々な考え方があり、

この考え方の違いにて、

治療のアプローチは全く異なります。

科学的な検証方法は、

私が医局時代に学んだものより、

大きく進歩はしています。

しかし、

人の噛み合わせの複雑さは、

進歩する科学でも、

まだまだ検証できていないのです。

それでも、

私ら歯科医師は【噛み合わせ】から

避けては治療できません。

ですから、

毎日の診療の中で、

噛み合わせのルールを模索しながら、

と云うのが現実なのです。