月別アーカイブ: 2016年4月

噛み合わせ

一言で【噛み合わせ】【噛み合わせ】という簡単な言葉を

歯科医からも、

患者さんからも

耳にする機会が多いですし、

かく言う私の口からも度々に

【噛み合わせ】と云う単語を口にします。

この【噛み合わせ】と云う単語ほど

ヤヤコシイものはありません。

トアル【噛み合わせ専門】なる歯科医から

逃げるように転院されて来られる多くの患者さんの【噛み合わせ】に、

【噛み合わせを壊す】ことが【専門】であろうか?と、

首を傾げる事も多々あり、

また、

【噛み合わせ】が歯を壊す【原因】である症例に遭遇すると、

患者さんに対しては、

治療する側の私も、治療される側の患者さんの方も、

特に特に、慎重な姿勢が必要だと力説するのです。

特に問題のある歯の神経が採ってある場合には、

慎重さは数百倍も大きくなりましょう。

治療する側の私は、

ピーンと張りつめた細そ~い糸のような緊張感で、

歯に向かい合っています。

其処を察して下されば、治療の甲斐も在りますが、

私の感じる【歯の重み】を、

かけがえの無い大切な臓器という風には、

本当に困って居られない方には通じないのでしょう。

それにしても、

【マイクロスコープで行う精密な根の治療】とか、

【金属を使わない白い歯治療】ってんですか?

使っても、使わなくても、

同じなんじゃない?

いや、

見えてるの?

見えてる部分をキチンと触れてる?

ってなのが、ヤケに多いのには閉口しますし。

見えてても、こんなんですから、

【噛み合わせ】って、

もっと酷いことになってんだと思いますね。

私の専門分野

普段の休日であれば、終日【時代劇漬け】の私ですが、

先週は京都へと、

で、

今回は【海】へと出ています。

決して【海の男】では、ありません。

どちらかと云えば【炬燵で蜜柑】の私です。

が、

所用在って、波の上です。

春一番のせいでしょうか?

強風で、波がうねる、うねる!

島の小さな波止場にて、

小さなお地蔵様を見つけました。

やはり小さな店にて、

ジュースとお茶を買い求めて、

お地蔵様のもとへと立ち返り、

ソッとお供えさせて頂きました。

商家の跡取り息子であった私は、

親に内緒で【歯科大学】を受験したのです。

不安イッパイでした。

その頃、

道端のお地蔵様を見つける度に、

【歯医者に成れるように】と、

願掛けしていたことを、

ズット忘れた時はありません。

今になって考えると、

お地蔵様にとっては迷惑な話ですよね。

私とは顔見知りでも、子孫でもない訳ですから。

ただ、其れからと云うもの、

私はお地蔵様を観ると、

心が暖かく感じて、

親しみを覚えて、

身内のように、

先祖のように感じるようになりました。

【歯科】と云う仕事においても、

人間の都合で作った規則事である【法】は勿論ですが、

神様、仏様や、天の創った規則事である【律】の方を

より重く感じて従事するようになりました。

私の専門は?と、問われたら、

私は迷うことはありません。

【歯で本当に困った方々】が私の専門です。

 

歯は命

歯科など何処でも同じと、

そういう方は、

まず私の診療所へはお越しになりません。

私の建物を観ただけで【高そう!】と、

ハナから問題外の選択外の歯科医院でしょうね。

でもね、

多くの歯科医院で、

最初は健康保険の積もりで行ったんだけど、

治療の途中から、

ヤタラと保険外の治療を進めてきませんか?

で、

根負けするか、

何となくそういう気分になって【高い歯】を入れる羽目となり。

私はこう言うのが嫌いなんです。

また、

待ち合い室で大勢の中で待たされ、

診療室に入ってみれば、

大勢並んで寝さされたチェアーで、

アッチでチョコチョコ、

コッチでチョコチョコ。

そんな環境で、

キチンとした治療が出来るんでしょうかね?

衛生面でも、どうなんでしょう?

こう言う大勢を対象とした医療機関で、

高い治療を受けるのは、

私ならしません。

精密作業に慣れてないでしょう?

街の食堂のオバチャンが料亭の女将の気遣いが出来ますか?

屋台のラーメン屋でチョッと小腹を満たす時と、

こ洒落た料理屋、料亭で

食事と時間と空間を寛ぐことは

全く違います。

その辺りを、私は重要視しています。

私にとっては【歯は命】

診療所は、私の仕事の【舞台】です。

その【気】が周りに発散してるんだと思います。

遠くからでも、

頻繁に、

新しい患者さんが大勢にお越しになられます。

歯医者と云う仕事は、

歯で困った患者さんのための仕事です。

それを忘れている歯科医院の多い事、多い事!

本当に【歯で困った時の歯医者】

今日も相変わらず、遠方の県外からの患者さんです。

九州での地震の余波の影響で、

無事に診療所までお越しになれるだろうか?

帰りは大丈夫だろうかと案じています。

来週も高知からの、新しい患者さんです。

トンネルが多いから心配です。

初診の患者さんは、

歯に関しての状況や私の診療所のことで、

不安イッパイでお越しになるのでしょう。

が、

その辺りは全く案じていません。

私は【本当に歯で困った時の歯医者】ですから。

昔のメディカルニッコール

この10年くらいでしょうか?

当初は、物凄く抵抗があったのですが、

診療記録用のカメラをデジタル化したのです。

フィルムの時には、

現像があがるまでの3日くらいは、

仕上がりが気になって、気になって。

映し損じがあったらならぬと、

同じショットを露出を変えて何枚も撮影して。

随分と無駄遣いしていました。

デジタル化された時には、

即座に写真を確認できて、

なんと便利なことか!と感心したのです。

が、

やはり画像はフィルム程の切れ味がないと、

我慢しつつ、

自分で自分に言い聞かせてと。

昨日、

昔の愛機であったニコンF-2とメディカルニッコールを見つけ、

現カメラにメディカルニッコールを装着する気が生じ、

試してみたら、

画像は写らず。

やはりダメかと、

しかし諦めきれず、

ニコンに電話をいれて問い合わせたのです。

ニコンの丁寧な応対にて、

で、

シャッターを。

写りました!

私のメディカルニッコールは特殊なレンズで、

今までのレンズでの不満が、

これで解消されるのです。

特に私のメディカルニッコールは、

特別な拡大像をも撮影でき、

診療でのマイクロスコープ以上の拡大下での撮影が出来ます。

嬉しくて嬉しくて堪らず、

診療記録用の写真は、

診療の後から、

自分の仕事のイタラナさを確認出来ます。

再評価がなければ、

自己力では、成長できないモンです。

また、仕事での楽しみができました。

アヤフヤさと明確さと

昔の上司である山口先生と一緒に仕事をするようになって、

「三枝の仕事の進め方は蜘蛛の巣戦法」

と、しばしば言われるのです。

本線から多くのバイパスを拡げて、

何処に行っても、

何かが引っ掛かると云う私の経験から身に付けた作戦です。

一見、アヤフヤに観えますが、

仕事は結果を出さねばなりませんので。

治療行為が、そうです。

診断から得る治療方法は幾つもあり、

何処でどうなっても、

病気を治す事が大事ですから。

自分の当初の考えとは違う結果なんかショッチュウです。

だからこそ、

治療方法は多くのオプションを予め設定しておくべきなんです。

が、

私の性格は、いたって単純です。

好き嫌いがハッキリし過ぎているのが

私の欠点です。

同業の歯科医の先生に対しても同じです。

あぁ!この先生の仕事は学ぶべき処が大いにある!

と、頭を下げるべき大勢の先生が居られますし、

コイツは手よりも口達者の商人歯医者と云う輩には

目も合わせません。

こういう輩に対しての私は、

物凄くクール以上、

恐い存在だと思います。

こういう輩の仕事の後始末の際には

本当に患者さんが気の毒になります。

歯医者と書いて【はかいしゃ】と、

何かで見かけましたが、

上手いこと言うな!と、

感心してしまいました。

何かの折に触れ、

こういう人の名簿を作って公開しようかと

思うこと度々です。

そんなこんな言いながら、

来週末から新潟です。

ウチの学生たちが、

良い歯科医となって巣立ちできることを

コレは、

アヤフヤではなく、

明確に思っています。

 

 

【インプラント専門】と唱うのならば

最近では、何処の歯科医院でも気軽にインプラント治療をしています。

但し、

毎日のように治療しているのと、

ときどき治療する機会があるとは

大きく違います。

歯科大学の【インプラント科】では、

多くの種類のインプラントを取り扱っています。

何処かのメーカーと癒着してはなりませんし、

症例によってインプラントの種類は変えるべきだからです。

他所で治療したインプラントのトラブル症例も

大学の【インプラント科】には集まって来ます。

そういうお気の毒な患者さんに対して

ウチでは出来ませんとは、

【専門科】を名乗るからには、

口が割けても言う訳にはいきません。

自分の診療所で【インプラントしたい!】と云うのは

其処の歯医者の勝手な言い分でしかありません。

【専門科】を名乗る以上、

自分の責任ではないトラブルであっても、

キチンと誠実に対応して差し上げるのが、

【医人】のタシナミでありましょう!

金属の専門家は、

金属を舐めただけで、その組成が解ると言います。

料理人の舌も同じ。

【歯医者】なら、

【インプラント専門】と名乗るのならば、

理屈より先ずは、

腕と鑑定眼を研くべきでしょう。

私の診療所では、多くの種類のインプラントを取り扱っています。

また、

他所で治療したインプラントのトラブル症例も

頻繁にお越しになられます。

何のインプラントか判らない!

と云うことはありません。

レントゲンを診れば判断可能です。

インプラントと云うのは、

単に【ネジ】にしか過ぎません。

私はクラッシックカーやキャンピングカーにハマった時期がありました。

トラブルは自分で治していました。

私はアナログ人間ですので、

パソコンはサッパリですが、

機械には強い方です。

昔の【時計職人】がルーペで、

精密作業に勤しんでいたのと歯科医の仕事は似ています。

難しさの中に、楽しみを見つけるのが、

職人の気質だと考えています。

自分の処で取り扱うインプラントだけなら、

そりゃ効率は良いでしょうが。

私は【歯の商人】ではありません。

お困りの患者さんのお役にたてるのならば、

少々の無駄は、

自分の勉強だと思っています。

 

 

不安

夜、床に就くのも早く、

テレビなどもケーブルテレビでの

時代劇専門チャンネルとCSI科学捜査班くらいしか観ないので、

朝刊の1面に驚き、

慌ててテレビのスイッチを入れたのです。

無惨な姿の熊本城天守閣に胸が痛みます。

避難されて居られる大勢の方々は、

さぞかしご不安な時間を過ごされていると存じます。

心から案じています。

ただ時刻的に、

家族が揃っている頃の地震であったので、

幼児や小児の居られるご家庭においては

ひとまず良かったと。

心臓に毛が生えている程の強心臓の持ち主と言われる私ですが、

地震だけは。

どうしても東北の地震の記憶が蘇り、

身体の震えが止まらなくなるのです。

次は当地かもしれません。

気をつけて過ごしましょう。

時間

昨夜は寝酒ならぬ、寝読書で随分と遅くまで起きていました。

随筆を一冊ほど。

最近、寝室を模様替えしたのです。

アメリカのホテルのベッドのように、

ベッドマットがバカ厚くて、

ベッドに腰掛けようとすると、

ピョンっと、

お尻から少し飛び上がるくらいの高さで、

バカデカイモノに。

ベッド脇にサイドテーブルにスタンド。

ベッド脇の狭い空間には

大きめの丸い硝子テーブルにモタレ椅子1脚。

に、

アームスタンド。

なんかリッチな気分でしょう?

さぞかし高価だったと?

種明かしします。

IKEAですよ。

カッコだけ。

組み立て時に、後悔したのは云うまでもありません。

この家に越して来て11年程になりましょうか?

当時の家具は、

犬たちの甘噛みと、歯堅めの相手となって

ベッド脇の椅子と丸いテーブルだけになりました。

何となく、コレらは捨て難いのです。

色々な想いが在って。

DSC_0205

この絵にも思い出が在ります。

有名な画家の作品です。

幼い頃に、

ご本人から頂いたモノですから。

無論、当時は、

ご本人が有名な人とは知りませんでしたが。

穏やかで、

でも、

キツい【気】を持っておられることは

こども心にも気づいていました。

幾らするんでしょうね!

と、問われる機会も多いのですが、

私にとっては【自然なモノ】でしかありません。

恵まれた環境で育ったんだと思いますね。

今ではスーパーブランドの代名詞となった

【GUCCI】なんか、

コンドッティ通りのただ一件の店で営業していた時代、

私が中学生だったでしょうか?

後に身内から銃で撃ち殺されたオーナーが、

それはそれは背の高い脚立で、

う~んと上の段に置いてあった皮の鞄を選んでくれて。

良い品と有名な品との違いなんかを

幼い頃から自然と身につく環境だったんだなと。

こういう事が、

今の私の仕事に役立ってると思います。

派手さと、品の良さの違いなんか

そうでしょうね。

 

 

あいも変わらず

社会人となった娘は解ったような顔で

弟である息子へ

説教するのだそうです。

で、

息子も父たる私も共に

ダラシナイ見本だと云う結論で

締め括られるのが常であるそうな。

そうかもしれません。

昨日も、

20年近く使い込んだカールツァイスのマイクロスコープに、

動画撮影が出来るようにと、

カメラとリモコンを買い求め、

操作説明書はスタッフの宮田君へと

当たり前のように手渡して、

早く患者さんが来ないかな!

と、ワクワク気分で朝を迎えたのです。

パソコンやデジタル機器などと云うモンは

私にはサッパリ解りません。

以前、【猿にも解るマッキントッシュ】と云う超入門書を買い求め、

で、

エロい画像での学習がパソコン学習の基礎であると云う

友人のアドバイスに素直に従ったものの、

トンでもない画像シーンにて、

パソコンがウンともスンとも言わなくなり、

冷や汗流して、大いに赤面し、

家電店へと助けを求めて出向いてからと云うもの、

私はキーボードとマウスのあるモノとは相性が合わないと、

それからは一切をスタッフに任せるようになりました。

スタッフの方でも、

余りの私のアナログ振りに、

コレもほぼ呆れ気分なのでしょう。

私が次々と買い求めてくる機器の説明書は

スタッフが学習すると云う風になりました。

ですから、

機器の操作中には

〇〇く~ん!と云う私の声が度々。

恐らく、

煩い奴め!

解らないなら使うなよ!

壊すなよ!

とでも思っているに違いありません。

それでも治療の際は、

当人である私は、とても気分が良く、

座って手が届く範囲に全てが準備されており、

で、

どの方向へと視線を持って行っても

好みのチョッとした【小物】なり【絵】に触れる仕掛けの

私の診療所です。

外の街路樹の緑へと視線を動かすと、

窓辺には、

DSC_0204

明治の時代、日本海開戦にてロシアのバルチック艦隊を撃ち破った

連合艦隊司令長官 東郷平八郎元帥の乗座する【戦艦三笠】。

私は、コノ手の縁起の良いモノが好きです。

そんなこんなで、

患者さんがお越しになられたようです。