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マイクロスコープを使っても その2.

昨夜テレビで、良い歯医者さんの見分け方としてマイクロスコープを使った治療が紹介されていました。

妙な話だなぁと思います。

きょうびはマイクロスコープを使わない歯科治療などは、考えられません。

歯科治療には精密さが求められます。

マイクロスコープは歯科治療の必需品と言っても過言ではありません。

しかしながら、マイクロスコープを使えば精度の高い治療が出来るのか!は、別の話です。

手が精確に動いてくれなくては、精密に見えても意味がないからです。

先日も、興味深い患者さんがお越しになられたいました。

被せモノをキチンと造って欲しいとのリクエストが私の診療所へお越しの動機でした。

なんでも土台部分の根の治療は、マイクロスコープでの治療をお受けになられたそうです。

よく見えることと、治療の精度の間には全く関係ないのです。

大間のマグロと良質の米に酢が手に入ったとして、

誰が上手い本物の鮨を握れるでしょう!

超高性能なカメラを使ったら、誰でも素晴らしい写真が撮れるんですか?

その辺を、歯科医も患者さんも誤解の無いように!

診療室の書棚

新潟から帰って来てからの2、3日位は、

私の身体を気遣ってスタッフが予約を控え目にしてくれているのでしょう。

少し院長室にて寛ぐ時間を持てるのでありがたいと感謝しています。

新潟の自宅の書棚から持ち帰った分厚い山本五十六元帥の本の頁をハラハラと捲っています。

元帥関係の本は殆ど所有し、其れを何度となく繰り返し繰り返し眺めているうちに

ボロボロになってしまいましたが、最近は滅法忙しくて読書する暇など皆無であった私ですが、

新潟の風に触れて気持ちに余裕が出来たようです。

この半年近くの間、怒濤の大洋の中の駆逐艦のような過ごし様でしたので。

【弓矢とる国にうまれしますらおの、名をあらわさん時はこのとき】

山本五十六元帥がラバウルにて戦死される時に、撃墜される飛行機に乗り込む直前に囁かれた明治大帝の詠まれた詩です。

頁を閉じて、新潟の書棚から診療室の大きな旧い書棚の中へと戻し、次に眼に触れる時は何時だろうと想いながら

古戸を閉めて、診療へと舞い戻りました。

近況

昨年までは、大学での仕事の前後の1日くらいは余裕をもって

街を散策したり、チョッと足をのばして史跡などを巡っていたのですが、

高松市での診療が結構と忙しいので、

休むと自分の首を絞める結果となり、その忙しさに身体が着いていかなくなりました。

新潟での仕事が終わると直ぐにとんぼ帰りになりました。

それはそれで、身体には堪えているようです。

こういう時に、歳を感じます。

留守の間に、研究室の培養器のなかに温めておいたサンプルを恐る恐る除きこんだる私です。

モッカ研究は順調!のようです。

身体の衰えに反比例し、歯科への興味は益々、強くなるといった処です。

新潟での過ごし様

新潟の平野の中に身をおくと、

体内に気が充満するのを感じます。

荷を解く前に、萬代橋のたもとの石段を降りて、

橋の勇姿を眺めながら信濃川堤を歩いて、本町人情横丁を抜けて

白龍大権現様の祠をくくり、柏手を打ってから喫茶で珈琲で一服。

これで日頃の垢と疲れを癒します。

眼に入ってくる景色の、肌心地良い大気の感触、私はこの新潟に身を置くことで幸せな心持ちとなります。

大学へと向かい、このバスでの車窓から流れる風景も私には

今まで訪れたどの街並みの風景よりも心を癒してくれます。

昨夜は自宅近くの小さな食堂にて簡単に食事を済ませ、

何時もより早く床に入りました。

4時過ぎには明るくなっています。

書棚から彼是と以前に読み終えた書籍をゴソゴソと選んでみたり、

衣装棚の整理で時間を潰しています。

今日は昼から4年生の保存学実習の担当です。

準備の前の、朝の散歩と行きましょう。

今日は昨日とはうって変わって、新潟市は曇り模様です。

父の威厳で

ー チョッと犬が産まれたんで見に来ませんか! ー

が、まずかった!

今月が誕生月である上の二人の娘から両手を合わされ、

末の娘までもが、皆で声を揃えて

もう夕御飯までのオヤツは買わなくても良い我慢するからと。

既にマリリンも、ラッシーも成犬となって普段はビクリともしなくなり、

手間は要らなくはなったのですが。

何処かへと出向く際には、犬だけホッタラカシにする訳にもいかず、

車のなかは人間より犬の方が場所を採る始末。

ホテルも昔はリッツカールトンやオークラであったのが、

今では犬と同伴で みんなで一部屋1万円なりの旅籠屋チェーンが贔屓となりました。

今日はショッピングモールで3年も1足で通した通勤用の靴でも買い替えようと、

が、3人娘の眼と、この目の前に鎮座したる子犬?の眼に、

あぁ、靴もスーツも我慢しようと覚悟したる私です。

私は雄の犬は苦手です。

掛けばりの後始末は、もう御免だ!と、

娘たちにすがる眼で哀願したのですが。

真ん中のモモちゃんが責任をもって世話をすると云う。

確かにラッシーの世話は、何から何まで上の娘がしています。

リードも引っ張らずに、私のしつけたマリリンよりもお利口さんであることは確かです。

内心で、子育ても犬の躾も、子供に負けた!と忸怩たる想いで、

娘とラッシーが戯れるのを眺めています。

父親とはかくも娘に弱いモノです。

ここまできたら、あと1匹くらいは何とかなるかと。

段々と我が家の食材の質が落ちていくのを調理で補おうと

覚悟を決めました。

名前は【平蔵】

これだけは父の威厳で譲りませんでした。

だって、セントバーナードですよ。