月別アーカイブ: 2015年4月

本音

今日も明日も、午後から大きな手術が入っています。

昨日の疲れは不思議とありません。

娘たちのお手伝いのお陰か、家人が病気で不在の気がはりつめているためか判りません。

初診の患者さんも多く、感謝して過ごしています。

子供たちのすべてが私の肩に懸かっています。

頑張らねば!と、孫の歳のような娘たちが成人するまで奮闘せねば!と気負っている自分を感じます。

ホンに家人の病だけは計算違いでした。

生きてくれているだけで良いのだとと思っていないとやっていけません。

治してやれない自分を責めています。

家政婦に家のことだけでもお願いしたらという意見もありますが、

私は自分の手で、家族の手当てをとの主義です。

娘たちも私の想いが判っているのでしょう。

ホンに良い子を産んでくれたと思っています。

神様、仏様のご加護を信じて疑ってはおりませんんが、

どうぞ、治してやってくれ!と、

つい怨めしくお仏壇や観音様を眺めています。

仕事の合間や家事育児の合間に、

家人の元気であった姿が瞼に浮かびます。

娘たちは私の気持ちを和まそうと懸命になっているのが判ります。

パパの甘えん坊さん!と、毎日言われ、

パパ!暗い顔しちゃ駄目よ!と注意され‥‥。

ホトホト情けない父親です。

この頃では、完全に娘全員に仕切られています。

娘たちに言われるがままに、セッセと励んでいるといった処です。

盛り場で徘徊する男性を見掛けますが、私にはまったく理解出来ません。

少なくても私は、家人の気持ちに応えようと過ごしていましたから。

それで独りが苦手になったのだと思います。

子供たちの笑顔に囲まれて、それはそれは幸せであると感謝していますが、

心の中に空いた大きな孔を塞ぐ手当てが判らず、苦しんで過ごしています。

時折、子供たちと外出した際に、

如何にも不謹慎極まりない行儀の悪いご婦人が、

健康にだけは恵まれてコロコロと笑う姿が眼に入るにつけ、

こいつの健康を家人の身体の中に移し代えたいと思って眺めている自分が居ます。

家族が宝物どころか命であった私は、みんなには厳しい人間であったと思いますが

雄の防衛本能の為せる性故の仕方のなった所作でした。

末の娘が、上の娘に駄々をコネテいるのが見えます。

こんなあんなで過ごしています。

星への願いを

昨日は大阪にて所用がありましたので、序でに娘たちをユニバーサルスタジオへ連れて行きました。

で、昨日は大変申し訳ありませんが、休診とさせて頂いておりました。

一昨日は、手術が終わってから大急ぎで帰宅して、

私が夕食の準備を、上の娘が下の二人を仕切って

犬の世話、掃除機、風呂の準備と洗濯物のたたみをと、

在り合わせでこしらえた夕食を揃って食べて、みんなで風呂に入って、

車の荷台に敷いた布団におおはしゃぎ!

そのままユニバーサルスタジオへ向かって車を走らせました。

夜中には到着に、布団にてどの様な夢を観ているのか?

娘たちの寝顔を横に、私もそのまま寝入り込んでしまいました。

朝の5時に娘の携帯電話が鳴り響きます!

???

もっか浪人の身である愚息から娘へのモーニングコールでした。

父たる私の電話には、滅多には出ない愚息に腹立たしい心持ちさえ覚えますが、

妹たちには、良い大きいお兄ちゃんのようです。

朝の6時からゲート前に列び、

何時もはゴソゴソする下の二人も今日は緊張しているのでしょう!

大人しいのに驚いていました。

2時間も待ち、ゲートが開かれ、

みんなで走る!走る!走る!

大勢の人に、下の二人は驚いたのでしょう!

幼いながらも、ハグレタら大変だと身体で判っているのでしょう!

末の娘は私の手を、真ん中の娘はおねえちゃんの手を確りと繋いで、

駆ける!駆ける!

上の娘の前勉強のお陰で、殆どのアトラクションを満喫出来ました!

可哀想なのは、末の愛菜ちゃんです!

ジェットコースターに叫び泣き!

ジョーズに沫を吹き!

恐竜に絶叫したら、水浸し!

でも、本当に楽しかったようです。

上の娘がお財布を仕切っていますから、水筒持参で。

お昼も、買い物も、娘は厳しいですよ!

レシートもキチンと財布に整理して。

私ですか?

もう何から何まで、娘たちに支えて貰って精一杯!って処です。

本当ならば、家人も一緒に居る筈ですから。

明るい笑顔の家人だから、私は一緒になりました。

元気を一杯!貰えると思って。

病気は、私の力では治せないので、歯痒いですよ!

列に並んでいても、食事を採っているテーブルでも、

一緒にいる幻影が見えるんです。

胸が苦しいですよ。

但し、娘たちには感じさてはなりませんから。

本当に空笑いです。

治って欲しいです。

私は神様、仏様を信心していますが、

神様、仏様に怒っています。

なんでこうなるんだ!と。

上の娘が売店で、ハートの腕時計を見つめていました。

欲しいんでしょうね!

4300円の値札が付いていました。

思案しているのでしょう!

これが欲しいが、下の二人の妹たちへの遠慮があって!

ジーと眺めているんですよ。

ー これ下さい。同じの3っつ! ー

つい、言ってしまった私です。

ポケットから、私のへそくりを出しました。

輝く娘たちの瞳に、嬉し泣きしました。

本当に何時もパパを支えてくれてありがとう!

頼りないパパでごめんなさいね!

ママが早く確りと治るのをみんなで頑張って待とうね!と、

星を眺めて願いをかけた私でした。

何時もは車を降りてグズグズ機嫌が悪い下の二人ですが、

昨夜は遅いのにもかかわらず、

留守番の犬たちのお世話や洗濯、仏様へのお土産など

本当に頑張ってのお手伝いでした。

しみじみと

手術が終わって自室に帰ったら3人姉妹がまとわりついてきます。

其々の話を順番に聞きながら、しみじみとありがたいと感謝しています。

一緒に居てくれるだけで、心が充たされます。

今夜の夕食は饂飩だそうです。

ー そんなんで良いの? ー

明日は診療所をお休みして、皆で出かけます。

それで倹約なのだそうです。

上の娘に、こういうことは従うようにしています。

家人の代わりを、確りと務めてくれています。

但し、恐がり屋で在るのは私譲りです。

毎夜、熟睡したる私を揺すり起こし

ー パパ、トイレ! ー

フラフラしながら手を繋いでトイレへと。

用をたすまで横で待たせて頂いて、

ベッドに入るや否や、私の横の場所で夢の中の末の娘をずり寄せて

私の首に両手を巻き付けて寝るのも何時ものこととなりました。

饂飩と冷蔵庫の中の余り物を思い出しながら、

なんにしようかと思案して次の患者さんを待っています。

寂しいとか、悲しいとか、なさけない気持ちは心から離れませんよ。

それは娘らも同じだと思います。

私は歯科は専門ですが、他の病気は治せませんから。

家人の快復は、神様、仏様とお医者さんに委せるしかありません。

当の本人の本心は判りませんが、私は家人と子供たちを大切にしてきた積もりです。

人生に於いては思いもよらぬことが起こりますが、

今は娘たちに支えられて過ごしているというのが正直な処です。

何事もないのが幸せであると、しみじみと感じています。

祈り

今日から当分の間、午後から大きな手術が続きます。

娘たちは、院長室でお昼ご飯の最中です。

春休みに入ってから毎日、娘たちは私と一緒に通勤しています。

お昼のランチが何日か続いた時に上の娘が

ー パパ!4人で食べたら高いね!毎日食べたらお金使いすぎ! ー

で、弁当持参と相成った訳です。

もうすぐ進入学の愛菜ちゃんは、今はマイ包丁を使いたくて仕方がありません。

台所の流し台に椅子に登っての名包丁人気取りです。

味付けは、上の娘の出番です。

真ん中の百代ちゃんはご飯をよそったり、お箸等の配膳係です。

仏様のお供えから掃除機、洗濯干しからたたみものまで、勿論犬の散歩も総出です。

私にとって家族は、何物にも代えがたい宝物です。

現在、家人は病気にて療養中です。

若い家人故に、老後の面倒は安心だと思っていましたが、

世の中上手くいかないモノです。

なんでこうなるんだ!と、夜、ふと涙が出ます。

みんなで力を寄せあい、独りも欠けることのないようにと思っています。

娘たちにとっては私が世界そのものです。

護って遣らねばならないと気持ちが張っているのが判ります。

パパの仕事は大切な役目だからと、妹たちに言い聞かせている上の娘にありがたいと

本当に両の手を合わせたくなります。

仏壇に皆で手を合わせて、家人の快復を祈っているのは言うまでもありません。

其々の春

朝方の5時過ぎくらいに、文献に目を通していたら携帯電話の着信が。

こんな早くに、どうしたものだろう?と出てみたら、

大学時代の同級生からのモノでした。

受話器の向こう側で、泣いて泣いてには閉口しましたが、

ただただ聞いてあげることで、相手が少しでも楽になれるならばと。

こういう泣いている時には、吹っ切れていないモノです。

未練が沢山あるのだと判っています。

何時でも、何度でも聞いてあげるからね!と伝えながら、

まだまだ続くと思うよ!長いよ、シンドイと思うよ!とも念を押しておきました。

涙も枯れて、行くところまで行くと、視えてきます。

その間、ジタバタするのが人間です。

対人関係に於いてギブアンドテイクを期待するのは卑しい心ですが、

それでも駄目な相手というモノは絶対にありますから。

コリャ、絶対に無理だ!といずれ悟ったならば、あとはすーと楽になれるでしょう。

心乱される人って居ますから。

なんとか判かりあえないモノかと

散々、工夫もしたり、辛抱したりで。

でも、時間と体力と気持ちがボロボロになっていくだけでした。

但し、苦しむって良いことだったと思いますよ。

精一杯に頑張ったという足跡みたいなモノは感じますから。

ー それでも、何時か判ってくれる日が来ると信じてるんだろう? ー

問いかけると、頷いていました。

良い人だなって思いました。

甘えん坊

ー ウチのスタッフも先生のブログを読んでるよ! ー

等と云われる機会が増えました。

照れくさいことこの上なしですが、此処の先生も春からウチの医局の聴講生として、

この間、東京から見学にお越しになられた先生と一緒に勉強することになりました。

どちらも東京の開業医であるので、毎月、上越新幹線を使って新潟へと。

保存学を確りと学んで頂きたいと思います。

春休みであるので、娘たちと接する時間も長いですが、

皆で外出する際には、財布を上の娘に委すようにしました。

今日は何処其処へ行く。

それならば、ガソリン代に高速料金、食事代におやつ代、で遊びに幾ら位と

予め予算を私なりに想定してその金額を上の娘に渡します。

ですから外出時は、この私も娘に頂く訳です。

やはり財布を持つ人間は強いもの。

自然と下の二人の妹たちは、姉に従うようになりました。

案外、上の娘は財布の紐が硬くシッカリ者です。

食事を採る場所もメニューも仕切ってくれて、

家人のような責任感が芽生えて来ているのが伝わってきます。

大きくなったなぁ!と見つめることも多くなりました。

時々は、上の娘が行き過ぎて妹たちを泣かせることもあります。

そんな時には、後から

ー あれはお前が悪いよね! ー

と、肘で突っつくと、

ー そうなんよ ー

ペロッと舌を出して笑っています。

私は常に上の娘をたてるように、下の二人の妹たちに接っしています。

妹たちにとって時には納得いかないこともあるでしょう。

世の中は不条理の連続です。

私は上下関係は確りと、娘たちには判らせようと思っています。

怒らない親の愛情は、子供を勘違いさせます。

社会に出ると、相手は加減してくれません。

自分の限界と他人の限界が違うということも判らせなければなりません。

今現在の喜びと、目標を決めてコツコツ苦労して得た達成感と、どちらが大きく心を満たしてくれるのかということも

絶対にこの時期に教えておかねばなりません。

厳しい親父ですが、それでも毎日、私は娘たちの笑顔で囲まれています。

ー チュッチュッさせてくれぃ! ー

と両手を広げて家中を、娘たちを追いかけ回しています。

みんなを1日に一度と云わず、何回も膝の上にのせて、

後ろからギューと抱き締めています。

ですから私は家で一番の甘えん坊です。