カテゴリー別アーカイブ: ただの日記

ブリッジ治療の前準備

この患者さんはブリッジの適応症例です。

初診の際の所見です。

可哀想ですね。

修復物を撤去します。

クラウンを被せる際に歯を削ることを

支台歯形成と呼びます。

この形成デザインが悪いと、

歯肉に炎症が生じます。

で、

形成の修正を加えて、

仮歯を装着します。

それぞれの歯の大きさのバランスがとれていませんね。

しかし、

前医の為した修復物を外しませんと、

実際に中を直接に診ないことには

正確な診断が付きません。

アンバランスな前歯の見栄えの修正には、

歯周外科が必要です。

これも、

仮歯を実際に入れてみて初めて判断出来るのです。

あと、

興味深い所見を見つけました!

歯の根に亀裂が入っています。

これに気がつかないで、

先に治療を進めると、

ブリッジは早晩にダメになるでしょう。

この歯はブリッジの土台には使えません。

抜歯です。

この症例はインプラントの適応症例ではありません。

左右前後の歯の状況、

そしてインプラントを入れるスペースの問題から、

ブリッジを選択すべきでしょう。

ただ土台の数を増やす必要が在ります。

どの歯を土台として利用するのかは、

歯周外科によって、

実際の骨と歯の状況を確認しつつ、

審美的観点、

力学的観点から決定します。

ブリッジは決して簡単な治療ではありません。

確実に進めるには、

各治療のステップ、ステップ毎を

丁寧に、

慎重に、

手当てするに限ります。

歯が大好き

朝、

日本歯科大学の補綴科の医局に所要があって電話したら、

小出 馨教授自らが受話器をお取りになりましたので、

ビックリし、

と言いながら、

ついつい長話。

先生のご専門が入れ歯であることから、

またまた長話。

歯の話しを始めたらキリがありませんね。

まだまだ治療の半ばですが、

あの患者さんです。

今日は上顎の状態をお見せしましょう。

歯槽膿漏でブラブラの歯を残そうとする

心構えには敬意を表したいと思います。

が、

その無謀なる想いが、

この患者さんの治療を

こんな風にした原因なのです。

歯科保存学が専門の私ですが、

この場合には、

歯の保存よりも、

歯槽骨の保存を優先します。

抜歯です。

歯が全くありませんが、

綺麗な粘膜に仕上がってきました。

仮の総入れ歯です。

簡単には外れません。

ピタッと吸着しています。

下顎の状態です。

インプラント支台による仮歯を固定しました。

今日から、

お好きなモノをお召し上がりくださいと。

で、

お顔です。

初診時です。

 

で、

今日のお顔です。

今日からシッカリと噛むことで、

表情筋も活発化し、

頭蓋の骨格もシッカリしてきます。

そのためにグン!と若返りした表情筋肉に発達します。

そこで再度、

精密診断して、

最終入れ歯の歯の位置や形を決定するのです。

若返りのお顔創り

一昨日のブログにて、

ご報告した患者さんは、

私の診療所の患者さんの中で、

最優先で治療を進めています。

緊急性が在る患者さんだからです。

噛む歯が在りません。

骨の中で遊んでいるだけのインプラントも、

骨とは殆ど結合していません。

軟組織も感染手前です。

早々に、

インプラントを除去しなければなりません。

こういう症例は、

一応の安定が得られるまでは、

スピード勝負でも在ります。

と言っても、

正確さは、

絶対に維持した治療でなければなりません。

人工の歯を植える基準を得た蝋模型に、

人工の歯を実際に植えました。

今日の夕刻に、

患者さんにお出で頂き、

お口に入れて、

お顔創りの確認作業を行います。

私の総入れ歯は、

絶対に噛めます。

チョッとやソッとでは外れません。

今は、

若返りを得られる総入れ歯造りに励んでいます。

 

まだまだ勉強

若い歯科医師から、

それも結構な数の御質問を頂きました。

私の噛み合わせ平面の決め方を

最近の私のブログでの

総入れ歯造りの症例から知りたいと云うことでしょう。

私は頭蓋骨の形態を重要視します。

また、

上顎と下顎の相対的な

大きさと

位置関係を

特に重要視します。

それらを分類し、

その組み合わせにて、

噛み合わせ平面の角度を

微妙に変えています。

今では、

頭蓋骨の表面に付着した表情筋に

特に関心を持っています。

筋肉の緊張と弛緩に

噛み合わせは大きく影響を受けるからです。

親友である浅見博士の専門が

解剖学であることが、

とっても役にたっています。

まだまだ勉強することが多いのですよ。

審美歯科治療は白い歯だけではありません

総入れ歯の治療にしても、

インプラント治療においても、

大がかりな修復治療においては、

私の治療は、

【美しい表情創り】から始めます。

上の前歯の配列位置や角度、

前歯の大きさや形態から。

加えて、

奥歯でシッカリと噛めるように。

とにかく、

他の因子は後から、

ジックリと手当てすることにして、

まずは、

そこから治療を進めます。

オモシロイものです。

噛めるようになるに従って、

前歯のサポートによって唇に張りが出てくると、

様々な表情筋が目覚めるのです。

79歳の女性です。

初診の表情です。

これは、

お顔創りの第1歩の仮の噛み合わせでの

お顔です。

これからドンドン変わりますよ!

今は、

表情筋に緊張をかけました。

神経繊維が活発化する筈です。

順次、ご報告しますね。

60前のお顔に戻りますよ。

歯科治療

ともかく、

子どもが

そのまんま大人になったようなモンですから、

普通の神経を持った方に

自分を判って貰おうなどと

考えたことはありません。

ご批判も在ろうかと思います。

それでも、

歯で本当にお困りの患者さんに

支えて頂いて

今日に至っています。

で、

先のブログにてお話しした

MTAセメントでの根管充填の患者さん。

レントゲンにて、

見事に治ってました。

私ん処のレントゲンはデジタル化していません。

それは私が昔ながらの手現像の写真が好きだからです。

そういう訳で、

レントゲンを簡単にスマホに落とせないので

残念なのですが。

講義の際には、

予め準備し、

スキャナーにてスライドを造ると言っても

これらは宮田君にお願いしています。

つい先ほど、

インターネットで患者さんの予約を受け付けるサイトに

気づいたんですが、

アレはイケませんね。

私的には。

恐らく流行っていないんでしょうね。

診る側にも準備ってモンがあることを、

患者さんにも理解して頂きたいです。

胃のカメラにしても、

検査や治療には、

予めの準備ってモンが在りますから。

歯科医師サイドの患者さんへの啓蒙活動も

問題あるのでしょう。

歯科治療って、

結構と難しいモノですから。

 

治療の基本

私の治療の主体は、

日本歯科大学で受けた教育が基本です。

この基本型が私の治療の原理原則です。

ですから、

歯科医師教育においては、

大学選びが将来を決定すると言って良いでしょう。

私は母校の学生諸君や医員へは、

包み隠さずに、

治療のノウハウを公開します。

それは、

母校への心からの感謝の気持ちです。

今の時代は、

歯科大学は不人気で偏差値も低くなりました。

が、

偏差値の高さ競いで、

大学を選ぶ学生を愚かだと思います。

歯科医師になりたいと願う学生のみ、

歯科大学の門を叩くべきだと思います。

日本歯科大学には、

100年を越える歯科医師教育のノウハウが在ります。

良い教育を授かったと、

本当に感謝しています。

次の患者さんを

心から診たいと心踊らせています。

MTAセメントにて根管充填を施した

最初の症例の2年経過症例であるからです。

本来抜歯予定の上の前歯の6本でした。

患者さんのプラークコントロールの熱意に

助けられ、

歯周外科処置にて、

修復治療に耐えれる状況に至ったのです。

後は、

根管治療の精度だけが問題でした。

ここで私は冒険したのです。

この症例なくして、

今日の私の根管治療はあり得ません。

大きな大きな根尖病巣が

どの程度小さくなっているのか?

ドキドキしています。

 

総入れ歯治療の第1歩

先のブログにてお見せした

蝋の道具を使っての

治療の実際です。

下顎が噛みこんで、

上顎がキャッチする訳ですが、

この上顎の受け皿の平面を

患者さんの骨格から丈夫な部分を探して、

このように一致させます。

で、

女性は幾つになっても

美しくなければなりません!

そのためには、

上の前歯の位置が全てを決定します。

青い蝋は体温で柔らかくなる素材です。

唇と頬の裏側に

この青い蝋を張り着けて、

フェイシャルマッサージ。

元の形よりも、

随分とふっくらしたでしょう?

その後で、

下顎の噛む位置へと

そーと下顎を誘導します。

次回は、

この蝋を基準にして、

人工歯を埋めて、

見た目と噛み合わせチェックです。

 

 

花形役者

先日、新神戸駅の書店で、

何気なく見つけた本。

私は勘三郎が好きでした。

陽気で、

勘の鋭い花形役者だったと思います。

舞台前の、この表情。

良い顔じゃあないですか?

これが正しくプロの顔だと思います。