カテゴリー別アーカイブ: ただの日記

コスプレ?

笑って下さい。

アメリカの人気テレビドラマである

【NCIS】のファンです。

主演のギブス捜査官が格好良い!

で、

仕事がオフの際の私は、

身も心もギブス捜査官になった積もりです。

【NCIS】の

キャップ、

パーカー、

Tシャツ、

キーホルダー。

あんまり格好良いので、

序でに、

息子にも同じモノを購入して

宅急便で送ったのです。

父ちゃん、

ここまできたら最早コスプレやで!

と云う息子も、

私が観る限りギブス捜査官。

そんな話しを有名なアメリカ人である知人にしたら、

今で云う【忖度( そんたく )】して頂きました。

【NCIS】の捜査官が持つバッジを送って頂いたのです。

ただし、

私は職員ではありませんから、

当然ですが、

私の名前とIDは記載されておりませんが。

私の診察室には、

アチコチに、

私のコダワリの品が然り気無く、

飾っています。

これで又、

私がウキウキしながら診察できる環境が整ったのです。

 

 

 

歯ぎしり

激動の世界情勢です。

その中で、

社会の第一線にて活躍し、

しかも、

長期間に渡って業績を維持し続けることは

他人には決して理解出来ない辛苦があることが

この歳ですから、

手に採るように判ります。

トアル私の患者さんの日頃にお使いになった頂いている

これはマウスピースです。

マウスピースと云えば、

通常は弾力性のある樹脂で製作するのですが。

無論、

この患者さんにも当初は樹脂のマウスピースを

お使い頂いていました。

が、

睡眠時の喰い縛りが凄まじく、

直ぐに樹脂に穴が空くのです。

単なる金属製のマウスピースに見えるでしょうが、

細かな箇所に、

様々な工夫を仕込んで設計しました。

ご覧ください。

噛む部分が対合する歯で、

光って見えるでしょう。

この金属は、

どちらかと云えば、

硬度ある材質を選んでいるにも関わらず、

ご覧の通りです。

睡眠時の喰い縛りは、

決して悪いことではないと、

私は考えています。

ストレスの発散ですから。

人にはストレスの発散は

とても大切ですから。

ストレス発散しないと、

心が潰れてしまいますよ。

でも、

何処かに出かけてストレスを発散できる訳でもなく、

買い物でストレスを発散できる時間がある訳でもなく、

趣味に没頭できる暇もなく、

仕事に命をかけて日々を過ごす方々って

多いのです!

その様な方が唯一に

手軽にできるストレス発散の方法は、

ご自身の自覚は無くても、

睡眠時に

ギュッ!と、

ギリギリ!と、

無意識に歯を喰い縛ることしか無いのです。

ただし、

歯科医師の立場、

歯の番人としては、

歯に過大な負荷が掛かる訳ですから、

これは困る訳です。

私は決して名医ではありません。

ただ、

歯が大好きで、大好きで。

ですから、

患者さんは大いにストレスを発散して下さい。

それでいて、

私は主治医ですから、

歯は私が守ります。

全ては正しい基準から

インプラント治療にしても、

総入れ歯にしても、

審美歯科治療にしても、

上手くいってない症例を拝見致しますと、

基準が狂っているのが一目瞭然です。

その基準とは、

人が長い進化の過程において身に付けた

頭蓋骨と歯列、

すなわち、

多くの歯が規則性を持って、

並んで生えている決まり事です。

ある患者さんの初診時の状態です。

上顎は全てインプラントにて修復されておられます。

下顎には、

片方の奥歯だけにインプラントが、

残りは入れ歯にて、

治療が施されておられました。

莫大な治療のための御費用を

この患者さんは歯科医師にお支払いになられていらっしゃいました。

が、

噛めないのです。

痛みに苦しまれておられました。

私の診療所には、

このような患者さんがお越しになられて

後を絶ちません。

その度に、

私は精神的に大きな負荷がかかるのです。

精一杯、

歯科医学を学ぶ者として、

全ての叡知を、

全ての技量を、

私の小柄な身体から、

大放出させねばなりませんので。

お判りになりますか?

上のインプラントは骨とは全く結合していませんでしたので、

全て撤去し、

先ずは仮の総入れ歯をお造りさせていただき、

それを参考に、

最終総入れ歯をお造りするために、

蝋の上に人工歯を並べて、

あれやこれやと思案しています。

下は前医の施したインプラント人工歯の上に樹脂を乗せて、

噛み合わせ平面を大幅に変えた、

つまり、

噛み合わせの高さを高くしつつ、

噛み合わせ平面の修正を図っている

工夫の最中です。

初診の際よりもズッと、

噛み合わせを高くしたと云うよりは、

低く過ぎ、

秩序の無い噛み合わせ平面を

元に、

若い時分に戻す。

今、

そのための治療に取り組んでいます。

元来、

この患者さんは美しい女性です。

元来、

なんでも美味しく召し上がれる歯を

お持ちでいらっしゃった筈です。

その時代を蘇らせる。

で、

心も身体も健康であって頂くためなら、

私はどのような手間も惜しみません。

写真は母校である日本歯科大学の学生さんの

歯科保存学実習の光景です。

私の担当日の写真です。

教える者と、

教えられる者と、

立場は変わりましたが、

私にも、

あの時代が在りましたし、

今も毎日を、

患者さんのお身体を通じて、

学んでいる学徒である事に変わりはありません。

で、

痛感しています。

基準こそが絶対に変えてはならない事だと。

 

 

 

 

癒し

診療所の整理整頓度合いを熟知する患者さん皆から

必ず決まって問われます。

潔癖症の先生がよく犬の複数飼いできますね!

犬の毛が気にならないですか?

そう言われればそうなんですけど。

診療所は言わば私の戦場です。

診療所のドアを開けた瞬間から、

それこそ、

治療は勿論のこと、

棚の上の埃から、

トイレのゴミ箱の中まで、

潔癖でなければ気が済まないのです。

だからでしょうか?

帰宅したら、

この状態です。

癒されますでしょう?

ただ、

ずっと床の上をクイックルワイパーを手に

動き回っています。

でも、

犬たちと一緒に寝ていますから、

意味ないかもしれませんね。

 

心軽やかに

今日も今から手術なんですけど、

いつまで経っても、

メスを持つ前は緊張するモンです。

で、

書棚から古い文庫本が目に入り、

パラパラと頁を捲っていました。

白州正子女史の【ほんもの】

と云う文庫本です。

後ろ表紙が破れているほどに、

昔に買った本です。

元来、

女性蔑視では決してありませんが、

女性の書かれた文章を馴染めません。

ソレハ男とは違う匂いが文章に現れているからかもしれません。

が、

女史の文章に違和感を感じませんから、

私の思い違いかもしれません。

女史の認めたる文章に

心と脳髄が解れて、

リズム感ある手術手当てが出来そうです。

手術の後は、

ダイレクトボンディング修復です。

今日もいっぱい楽しめそうです。

未熟者

私は患者さんと長話するのが好きです。

わざわざ私を選んで下さった患者さんを

好きなのは、

人間が出来ていない私ですから、

当たり前かもしれません。

昨日の患者さんとは、

いっぱいお話ししました。

これから長いお付き合いになります。

まだまだ、いっぱいお話しを聞かせて頂けるでしょう。

人生の大先輩からのお話しは、

患者さんの大切な身体を与る医師にとって、

大きな大きな肥やしになるのです。

治療の後、

患者さんの御令嬢をお迎えにお越し頂きました。

私と同年の女性でした。

明確な方でした。

私はいっぺんで、

この御令嬢のファンになりました。

爽やかな人だなと。

治療には、

ご家族のご協力が必須です。

この御令嬢なら、

お母上を気遣って下さると、

安堵したのです。

と言いながら、

帰宅して、

疲れが吹き出しました。

患者さんの身体に優しい手術に努めたからでしょう。

マリリンの頭を撫で、

直ぐに床につきました。

で、

大寝坊!

9時半前まで眠っていたのです。

診療所に電話を入れて、

宮田君、寝坊しました!

直ぐに行きますから!

あぁ、未熟者は相変わらず。

 

果報者

今日、

患者さんは1人だけです。

本当はアポイントメントは6人入っていました。

今日診察する患者さんは79歳の女性です。

初診から1か月ほどの新しい患者さんです。

他医院にて大掛かりなインプラント治療をお受けになられていらっしゃいました。

が、

全て失敗!

修復物はブラブラしていました。

骨も歯肉も腐っていました。

今、

とにかく仮の修復物を大急ぎでと、

頑張って手当てしています。

しかし、

いくら仮と言えども、

その仮の修復物が基本になりますから、

そこが治療の肝心要です。

不整脈も認められます。

この患者さんの歯科治療への評価が、

私にかかっています。

今日の手順が大切な局面だと判断したのです。

で、

今日1日は、

この患者さんだけに集中したい。

そう考えたのです。

他の患者さんには正直にお伝えしました。

本当に歯でお困りの方に今日頂けませんか?と。

私の患者さんは皆さんが同じ経験をお持ちです。

ありがたい事に、

先生、どうぞ、どうぞ、

その方にお譲りしますと。

私は良い患者さんに恵まれた果報者です。

 

 

老いてこそ判るモノ

もう10年は普段の足として、

役にたってくれていた自動車を

入れ替えしました。

先の東北大震災の際には、

当地へと、

泣きながら向かった思い出深い車です。

ただ、

コンピューター部品が多く

修繕を私の手には負えません。

泣く泣く手放す事になったのです。

私はモノを長く使うのが好きです。

ですから、

知人へと、

養子に出すことにしたのです。

最近の自動車を私は良く知りません。

それで、

息子に選んで貰いました。

息子が選んだ自動車は同じBMWの7シリーズでした。

ベントレーでも選んだ際にはどうしよう!

そんな心配を余所に

ハイテク化されつつある、

家電製品化されつつある

昨今の自動車についてゆけない父親に

無難な選択したようです。

父ちゃんはトロくなったからねと。

危ないからデカイ普通のセダンが良いよと。

ベンツのSクラスは、

ボタン、スイッチの類いが父ちゃんには無理!

同じ装備ならBMWの方が安いからねと、

私の懐も考えてくれた模様。

納車した車を息子に数日の間、

使って貰い、

1日かけて、

スイッチ、ボタンの類いを教えて貰いました。

が、

帰宅して、

全く判りません。

息子に電話で聞くこと数十回。

私は根っからのアナログ人間です。

歯の治療においても、

ハイテクデータベースよりも、

昔ながらの機械化された機具を大切に、

そして、

患者さん自身の身体の細かな変化を

見逃さないハンターのような眼を

重要視しています。

一見便利そうに見える新しいモノを

私は信じられないのです。

 

臨床医の使命

私の診療所は、

広さだけは60坪もあるのですが、

診療台は歯科用に1台と手術台のみと云う

小規模ですので、

1日に診察できる患者さんの数は

たかがシレテいます。

何でそんなに広さが要るのか?

そう感じられることでしょう。

私なりの理想像を求めた結果、

今に至ったのです。

難症例の宝庫と言われているそうです。

業界人曰く。

私ん処は、

患者さんの求める処が高いのだそうな。

が、

私はそうは思いません。

私が患者さんの立場であれば、

当たり前ですから。

それでも、

新しい患者さんが増えて、増えて。

ただ、

午前の10時からの診察で、

夕刻は18時には、

診察は終了しています。

歯科治療は精密仕事です。

遅くまで、

技術者の根気が続く筈はありません。

治療の合格点を担保保証するに、

今の形態に至ったのです。

それでも、

本当に歯でお困りの方が絶えないのでしょう。

お昼の休憩時間もとれません。

それが臨床医の使命だと思っています。

今日、

患者さんの治療の立ち会いに

歯科技工士さんがお越しになられていました。

患者さん、歯科技工士さん、スタッフ、

そして私と、

あれやこれやと、

見映えと噛み心地のチェックをしていました。

噛み合わせは合格点。

見映えも善し。

で、

それ以上の

美しさと自然さをと、

手当てしていて、

そんな中、

歯科技工士さんが私に問うたのです。

そこまでして何が変わるんです?

ソレハ単に自己満足やな。

と、答えたら、

患者さんが笑っておられました。

だって、

家に帰ってから、

気分が良いじゃない?

そういうモンじゃないですか?

仕事って。

私の願い

私の世代で3代目と云うのが普通?である

歯科業界です。

その様ななか、

歯科医師としての初代で、

一から築いたからでしょうか?

とにかく、

工夫に工夫を重ねて来ました。

立地とか、

新しい技術の導入や、

最新の医療機具を揃えた処で、

患者さんの支持が常に維持できる程、

甘い世界ではありません。

其れは他の業界と全く同じです。

ただ、

ある範囲内の方々と云う的を絞って、

私は自己主張して来ました。

具体的には、

歯を本当に大切に考えて下さる方々に

私のコダワリを発揮しています。

歯を本当に大切にして下さる方々の

これまたコダワリと、

満足感を得ることは、

ソレハ此方も

必死に歯に向き合わねばなりません。

ですから、

無我夢中の四半世紀だったと思います。

まだまだ私は未熟です。

名医であるとは思いません。

ただ、

誠実な歯科医師であることだけは、

頭のど真ん中に置いて、

日々を過ごしています。

ですから、

煩い頑固な歯科医師でしょう。

最近のニュースで、

自動車を煽って大きな事故を起こした男性が

問題になっておられますね。

私自身も、

同じように、

煽られた経験が在ります。

余裕のない人が増えたのでしょう。

私の診療所の中においてだけは、

ゆっくりと、

本音で、

歯を通じて、

健康と向き合って頂きたいと、

それが、

私の心底からの願いです。