これからインプラント治療を受ける患者さんへ その17.


ブリッジよりも、入れ歯よりもインプラントが勝っていると云うのは誤りです。

ブリッジを、入れ歯をキチンと造れない医師に、キチンとしたインプラント治療が出来る筈はありません。

ブリッジや入れ歯の粗は、患者さんに直ぐに自覚出来ます。
ブリッジなら、食べ物が詰まりやすい、歯が浮いた様な感じがする。
入れ歯なら、外れ易い、痛くて噛めないと云った処でしょう。

対してインプラントは、その様な自覚症状がありません。
ですから、技術的に不備であっても、患者さん、医師共に気づかず過ごして仕舞う事が多いようです。

インプラント治療には2つの関所があります。

その関所の1つである外科手術にばかり、皆の関心が向いてしまっているようです。
外科手術は、当然の事ながら事故を回避しなければなりません。
これはインプラントだけの事ではありません。

インプラント治療の手術と云うのは、どちらかと言えば難易度は低いものです。

私は正直、インプラント治療の難しさとは、何十年も維持させる配慮を治療の中に封じ込む知恵に在ると感じています。

小さな小さな細かな配慮の積み重ねが、インプラント治療の成功への必須条件だと確信しています。

そのために、インプラント治療以外の虫歯の治療などの日々の治療を、より丁寧にする心がけが大切だと思っています。

知識と経験の積み重ねを大切に、それでも最後は私共のような仕事は、手指の器用不器用がものを言う事も事実です。

ですから、インプラント治療をお考えになられる時に費用や治療期間も大切でしょうが、それとインプラント治療の成功とは
別物である事は、認識して頂きたいと思います。