朝の一番の患者さんは60代なかばの女性でした。
もう20年近くになる私の患者さんです。
今日は定期検査でお越しになられていました。
私は患者さんを診察する前に、必ず雑談する事にしています。
患者さんの近況や生活環境を知ることはとても大切なことです。
雑談の中から偶然、互いが気付いていなかった疾患が見付かる場合もあります。
また、呂律の回り具合や噛み合わせの高さ、あるいは唾の量などについても
然り気無くチェックしています。
今日の話題は、小保方女史について患者さんからふられました。
ー 先生、この間の記者会見、どう思われました? ー
ー 可哀想じゃない!私なら、あんな大勢の前での釈明なんか恐いですよ!よく頑張ったと思いますよ! ー
ひと通りの検査が終わって、私が診療室を後にすると後ろから患者さんが歯科衛生士の宮田君に話し掛ける声が聴こえてきました。
ー 男の人はみんな、若い女の人が涙を流したら、ああ言うのね! ー
吹き出しながら、階段を降りた私です。