三枝メソッド


もう随分と昔のこと、

20年は遡った頃の話しです。

が、

時々に、その事を思い出すのです。

好奇心の塊と自ら認める私は、

占い、八卦の類いが好きです。

高名な占い師などと聞くと、

遠方であっても、

疑いの心半分、

でも、

好奇心の方が勝って出かけてしまうと云う、

懲りない性分なのです。

で、

その占い師から、

貴方は年々、変わり者の傾向が強まりますね。

群れない性格が益々、強くなるでしょう。

そんな予言を、

当時は一笑したのですが。

何故なら、

若い時分の私は大変な社交家だったからです。

周囲の者も、

そう思っていたに違いありません。

そんな私が、

面舵を方向変換した傾向を認識してきたのは、

私が恋焦がれて就いた歯科医療が、

私の理想像とは、

かけ離れた方向へと、

これまた歯科業界特有の護送船団方式で

漂流難破してきた!と、

身体で感知した時からだと記憶しています。

その時から、

歯科医師の挙動に背を向けるように心してきました。

研究論文と、

自らの治療からの結果しか

意識して見ないように心してきました。

ですから、

自らの治療は、

より丁寧にと心がけ、

より誠実であれと、

自らを叱咤し、

治療行為の結果検証の正当性のために、

治療環境の条件設定の一定化に苦心して、

工夫に工夫を重ねて来たのです。

そんなこんなを継続して、

観えないモノにも、

ある傾向が在ることに気づいたのです。

で、

そんな傾向を探究しながら時を経て、

私の治療方法が造られてくるのです。

其れを若い先生方は、

三枝メソッドと呼んでいるのだと思います。