まったく噛めません!
ソレが、患者さんの来院の動機でした。
下の奥歯に延長ブリッジが装着されて居られました。
第1大臼歯にセラミックのクラウンが、
第2小臼歯部分は欠損しています。
その部分はポンティックと云う【見かけだけのセラミッククラウン】を造り、
後ろ隣の第1大臼歯のクラウンにくっ付けていると云う代物です。
この第1大臼歯には大きな過剰な力が掛かり、
レントゲン所見では歯が浮いた状態になっています。
素人考えでも判りそうなモノですが。
確かにこの患者さんの第2小臼歯の幅が狭小です。
考えてもしないで造るから、
この様な小さな【オマケ】のような歯が出来たのでしょう。
今日、仮歯を入れました。
噛めません!と云う患者さんの悩みは一掃されました。
噛み合わせの形が不具合でしたので、
コレは簡単に手当て出来ました。
オマケのような歯も自然な大きさに観える仕掛けも
うまくいった様です。
これならキチンとした通常のブリッジが造れます。
力学的に安定します。
それが長持ちの根本ですから。
歯科治療の基本は、
工夫する、
考える、
問題提議する、
根気よく、
丁寧に、
ただ其れだけですよ。
序でに、
歯茎の移植手術を施し、
ブリッジの前準備は完了です。
3ヶ月あとに歯型採りです。
それまでは、ひたすらジッと待つのみです。
完成したセラミックブリッジは、
自然な噛み心地で、
自然な見映えで、
磨き易く、
長持ちするでしょう。