恩師の背中


「 犬がお好きなんですね? 」

と、頻繁に聞かれます。

ゴールデンリトリバーのマリリンは、

堅い絆で結ばれた友人のようなモンだと思います。

マリリンを迎えてからの私の生活は一転しました。

出張の予定や、休日の過ごし方、

日々の生活リズム等々。

私自身が淋しん坊であるためか?

マリリンに同じ想いをさせてはならじと。

昨日は仕事を早じまいし、

家で映画を観ていました。

無論、

マリリンは私の横で座って、

物語の展開が判っているのか、いないのか?

一緒に映画を観ています。

唐沢ナニガシ演じる【杉浦千畝】の映画です。

映画の出来映えは兎も角、

【杉浦千畝】その人が、

偉人であるから感動を呼ぶのでしょう。

余韻に浸った時、

山口隆司先生と電話にて。

先生と多くの仕事を抱え込んで、

二人して四苦八苦しています。

元来、

私らが【しなければならない】仕事ではありません。

が、

新しいジャンルに挑むワクワク感と、

自分を鍛えたいという職人特有の癖と、

歯科で生かせて頂いての感謝の気持ち、

から、

私らは動き廻っています。

余計なお世話と感じる方々も居られるでしょう。

しかし今、

大きく舵をきらなければ、

歯科医は社会から見離される羽目となるでしょう。

【あのお方は全てを投げうってまで良心に生きた人だね】

と、山口先生。

【俺たちも覚悟せねばならんね】

これも、山口先生の弁。

日本歯科大学で一番のヤンチャ坊主二人が、

もしかしたら、

【自主独立】という建学の精神を

一番忠実に守っているのかもしれません。

歯科を通じての【社会貢献】を

出来の悪い弟子の私を導いて、

俯き加減で先導する山口先生の後ろ姿に、

私は日々、勉強させて頂いています。

後ろ姿に、

その人の人生と、

これからの生き様を観ています。