ヤレヤレ


セントバーナードの平蔵の、喰いモノへの執着には凄まじいモノがあり、

コレが、せがれの勉学なりへの姿勢へと伝染してくれたならば、

どれ程ひとかどの人物に育つだろうと、

ため息をつく機会がしばしばです。

台所の流し台の前から、大きな岩の如くガンとして動かぬ日常にも関わらず、

料理時には、調理する脇から大きな頭が割り込んでくる始末。

で、食事時にはダイニングテーブルへとかけ走り、

皆で、椅子の上に立ちながら皿を手にしての、

どちらが犬なのか解らぬ毎日を過ごしています。

マリリンとラッシーの駆け走る姿は、本当に美しいと感じます。

が、平蔵と言えば、まだ1歳にも満たぬ頭と心は赤ん坊なのですから、

ハシャギタイ気持ちは良く判ります。

が、ドスンドスンと肉の塊が揺れ揺さぶられているのにしか見えず、

遊んでくれい!と、絡まって来られれば、

此方も相手を渋々、付き合うのですが、

どう観ても、端からは相撲にしか見えないでしょう。

朝、犬たちとひと遊びして、

今日の手術を前に、やっと一服といった処です。

娘たちは、今日は塾でのテストがあるそうな。

昨夜から、アぁ大変だ!と、

今さら遅いわぃ!と、内心にて想いつつ、

一足先に、二段ベッドの上の段に逃げ込んで、

今日に備えて先に休んだ私です。

50も過ぎて、何故に子供の二段ベッドで眠らにゃならん?と、

割りきれない想いよりも、

たまには静かに時を過ごしたい、俺の歳を考えろ!と、

アぁ、マダマダこの喧騒から放れられる日には、ほど遠いでしょう。