日別アーカイブ: 2014年6月10日

私の仕事 その2.

私は変わり者、変人なのだそうです。

近所で開業しているJ医師などは、自分の患者さんに対して私の事をわざわざ、キチガイだと話をしている様です。
(本当の話です!転院してきた患者さん何人からも直接聞いた話ですから)

日本歯科大学の藤井教授からも、何度も先生は変わってますよね!と聞かされます。

ですから多分、私は変わっているのでしょう!

幼い頃から職人仕事を眺めるのが好きでした。

大工、鮨屋、板前などなど、職域問わず、
自分が出来ないくせして
職人モドキか、本物の職人かを見極める選別眼だけは持っていた様に思います。

興味をもった職人さんの仕事振りを、何時間でも楽しんで眺めている子供だった様に記憶しています。

この興味を持つと云うのは、仕事の内容ではなく、その職人さん自身だったと今でも記憶しています。

凡そ良い職人さんと云うのは、職域問わず、皆さん似たような仕事姿で仕事に向かい合っていますし、
皆さん同じような事を仰られます。

子供心に、それだけは気づいていたように思います。

ー みんな平均値しか考えてませんから。先生は理想に向かって走ってるでしょう? ー

つい先日、藤井教授から言われた言葉です。

ー 先生は確かに苦しいと思いますよ!だから、みんなが変わってると言うんですよ! ー

先日、俳優のSさんが興味深い言葉を仰られていました。
Sさんは有名な時代劇俳優で、S様!とファンのおば様方から追いかけられる所謂追っかけられ?の元祖で、私も幼い頃から画面に釘付けになって観ていたものです。

ー 芸のあり様に、つまり演じ方を考えて考えてね、自殺しようと考えた事は二度や三度じゃありませんよ!
  一座を閉めたのも、一緒に演じたい役者さん達みんな死んじゃったからね!
   舞台は独りではできませんから。 ー

天晴れ!役者の鏡!其れでこそ千両役者!
と、声をかけたくなるのは私だけでは無いでしょう?

楽しんで歯と向かい合って来ました。
いつか人生の幕をしめる時に、駆け抜けた人生だったと思える時間を過ごしたいものです。

伊集院静氏の小説の言葉じゃないですが、
青春坂を今でも一気に駆け昇る情熱、歯科への情熱は持ち続けています。

ー そんなに歯が好きなのは変わってますよ! ー

私は歯医者です。

歯医者が歯が好きで変わっているのなら、私は変わり者の極みになりたいと思います。

歯とは、それほど迄に、魅力的な宇宙のようなものです。