良い歯科医に成ろうと思って30数年も経ちました。
上手に成ろうと、仕事においては相当、自分自身に厳しく過ごしてきた自負はあります。
10年前の自身の仕事より5年前の仕事の方が、
5年前の仕事より去年の仕事の方が良い仕事をすることが出来たと実感しますので、
このまま私が精進し続ければ、恐らく今年より来年の方が、そして来年の仕事より5年後の仕事の方が
上手になっているでしょう。
その様な訳で、私は今の自分の腕に自信がありません。
私は他の歯科医との、どっちが上手いの腕比べには全く興味がありません。
歯科の仕事は職人仕事。
自分自身と向かい合う性質の仕事だと思っています。
私も無論、誰からも好かれたいとは思います。
しかしながら、私自身の個性を活かす仕事に徹すれば徹る程に、悩みが増えていきました。
患者さは素人でらっしゃるのですから、先の先までの予測は出来ません。
あえて患者さんの耳に痛い事を言わなければならない時もあります。
その辺りを良くご理解頂ける方と、全く無関心、あるいは私に敵意を向ける方もおられます。
この様な時に私は、良い歯科医とはどのような歯科医なのかと自分に問いかけるのです。
反省を繰り返しながらも、ただ言えます事は、私は胸に手を当てて、
自身に恥じ入る仕事はしないで今日まで過ごせた事に、
これが良かったのか悪かったのか判りませんが、
その様に歯の仕事に向かい合ってきたと云うことです。
これからも私は、良い歯科医とはと自問自答を繰り返しながら、
患者さんと向かい合っていくのでしょう。