スポットライト

大学の歯科技工室に居るとホッとするのは、

元来、

歯科技工が好きナンです。

医局で、

歯科医師と一緒に居るより、

歯の製作の現場の雰囲気が好きナンです。

ですから、

自然と歯科技工科の諸君との距離感が縮まったと思います。

入れ歯造りの専門家の岩島技工士を

是非・是非・ご紹介したいと思います。

とても繊細な仕事をされる職人です。

大学では・恐い人なんだそうです・私は。

が、

岩島技工士は・そんな私に、

関西人と間違うほど、

ツッコミ感覚で、

笑い転げながら、

私の患者さんの技工を担当してくれています。

楽しみながら、

でも繊細な技工で、

ですから、

良い品質の技工物が生まれるのは、

当たり前です。

日頃の慰労をかねて、

お~い・岩島ぁ~・

晩飯・行くぞ~!

俺と関口君を乗っけて・街まで行くべっ!

歯科技工科には【昭和】の時代が残っていますから、

仕事の後のプライベイト重視の昨今とは・

また違うのです。

食事してても、

【歯の話し】で嬉しいのが、

私ら・ナンです。

私の隣が、

日本歯科大学の技工物の品質の門番たる関口技工士長。

私の向かい側が岩島君。

私の仕事は独特の自己主張があります。

関口君は・そんな私の仕事を・

懐深く。

岩島君も・よく【考える歯科治療】を

消化してゆく・様が、

眼に見えて伸びて・伸びて。

私の診療には大勢の見学者が集まってくれますが、

その技工物は、

彼らの仕事あってこそ。

学部長から、

三枝先生・目立つよっ!

で、

私ですか?

仕方ないやんっ・私の歩く処には、

スポットライトが浴びるんやから・と。

学部長、

吹き出して・笑ってました。

でも、

スポットライトの元をたどれば、

歯科技工士諸君あってこそ。

 

 

新潟通いの楽しみ方

今でも電車に乗る際には、

運転席を仕切るガラスに・へばり付き、

運転手が確認作業のための・ゼッシャー身振りでの掛け声を

いちいち・うなずきながらの私。

アクセルレバーと、

ブレーキレバーの動き、

遠くに見える信号を視ながら、

う~ん、上手いモンだと、

日本の電車運転手の優秀さに、

舌を巻くのです。

ですから、

新幹線ってのは、

誠に残念至極。

JRも・もっと顧客サービスを旺盛にして欲しいですね。

航空料金なんかと変わりませんもの。

飛行機には各席にモニターがあるじゃないかと。

運転席からの光景を観せるくらいのサービス精神がないと、

航空業界には絶対に勝てないでしょうね。

そんなこんなことを思いながら、

始発前の早朝の東京駅のホームへと。

大東京の1日の始動時刻は地方と違い・速いペースですね。

田舎者の私は呑気なモンで、

新潟までの道中、

毎度、毎度の新潟通いの楽しみの1つでもあります。

淋しがりや

新潟ではホテル住まいですが、

独りで居るのも・ナンですから、

大学で遅くまで・仕事するようにしています。

宿に帰りますのは、

午前も1時近くなってからでしょうか。

そういった毎日は、

夕食は採りませんし、

ホテルで、

コンビニ弁当って処です。

私は独りで、

外食するのが・嫌いナンです。

ですから、

1日は、

誰かを夕食を誘います。

学部長だったり、

黒川副院長だったり。

最近では、

加えて1日を、

歯科放射線学の小椋教授と一緒に、

夕食をが・定番になりました。

なんせ私らは、

学内のアスペルガー同志を自認していますので、

妙にウマが合うんです。

でもね、

小椋教授との夕食の、

これまで二つの暗黙のルール。

6時にタクシーを呼んで、

店は6時半に予約。

8時半に店を後にして、

先生は大学へ舞い戻り・仕事。

研究なり、論文執筆です。

私はホテルで、

9時就寝の3時起床。

で、

私もデスクワーク。

この決まりきった規則正しい時間厳守ってのが、

私、小椋教授にとってみれば、

安心感があるんです。

淋しがりやの私は、

大学での仕事は・とてもありがたいのです。

だって、

誰かと、

歯科三昧ですから。

 

やせ我慢

昨日の日曜日は、

関西方面から、

お二人ほど、

その後、

高松市内の方がお一方、

診察させて頂いていました。

比較的新しい患者さんで、

緊急性の高い方は、

日曜日にお越し頂いています。

今日は高松空港発の最終便にて羽田へと。

それまでは、

ギリギリまで診察です。

都内の定宿に入れますのは、

夜の10時頃になるでしょうか。

明日は始発の上越新幹線にて新潟まで。

6時7分発ですから、

4時半にはモーニング・コールと云った処です。

9時半からは、

日本歯科大学新潟病院にて患者さんの診察です。

9時前に大学に入りまして、

関口技工士長と一緒に、

朝の珈琲を。

このパターンが、

毎度、毎度のルーティンになりました。

アスペルガーか?

犬なみの決まった行動パターンと言われる由縁です。

こういう一種の融通の無さは

欠点だと思ってます。

が、

私の最大の武器だとも・思っています。

決めたら・テコでも動かない。

ズッと継続することが・苦にならない。

逆に、

行動パターンが同じことで、

工夫して・

心得ながら・

あえて変化を付けてみる。

このような遊び心で、

自覚しながら・

楽しんで・

日々の仕事に生きる。

食べるために働くこと・に違和感を持っています。

働くことが・生きること。

仕事に人生の意味を持つのが

普通だと・思っています。

人間の与えられた24時間という1日の、

睡眠時間を除けば、

ほぼ大半は、

働くことに費やされます。

この大きな時間に

大きな意義を持ち、

生き甲斐を見いだすことが、

線香花火のような人生の、

せめてもの、

やせ我慢だと・思っています。

 

医療機関は神聖な場所

新約聖書のルカによる福音書が、

私は好きです。

ルカという人物が医師であったと言われているからでしょうか。

ルカによるイエス・キリストの生涯を通す眼に、

私は心が落ち着くのです。

因みに、

聖路加国際病院はセント・ルーカス病院とも呼ばれますが、

このセント・ルーカスが、

聖ルカに相当します。

話しは反れましたが、

人の身体に治療行為を行うことは、

見方を変えれば、

人の身体に傷を負わすことにもなりかねません。

病気を治すということで、

私らは、

人の身体に手当て出来る訳ですが。

これは単に、

国家資格を保持しているからということで、

解決できる類のモノではないと、

私は考えています。

病んだ人は、

程度の差こそ在れ、

悩み、苦しみ、悲しさ、

などの、

負の感情を抱いていることを、

私は実体験から知っています。

手当てにより、

少しでも、

楽に過ごせる日々を送って頂けるように、

それこそ、

神さまに祈る想いで、

治療器具を手にしています。

それが、

私らの仕事です。

しかし、

手当てする側である私らも、

弱い・弱い人間なのです。

完全無欠という治療が無いことも、

経験から知っていますから、

治療器具を手にする際に、

恐怖の気持ちが無いとは、

決して言い切れません。

そのような毎回・毎回の手当てに際して、

正直に申し上げますが、

神さまにすがる気持ち・なのです。

私が医師として・まっとうに生きていれば、

治療の際には、

神さまが守って下さり、

患者さんに対する【決して眼には見えない力】が、

働いてくれていると、

私は信じているのです。

ナンと!

非科学的とお感じになられる方もいらっしゃるでしょう。

でも、

科学を知る者に、

信仰を持つ人が多いのは何故でしょう。

 

インプラントは異物の移植治療という事を・忘れてはなりません

世間では、

1部の歯科医院にて、

インプラントと被せモノ【コミコミ】で、

ナンと!

10万円代に突入した様相です。

価格競争という面においては、

私は完全に完敗です。

どうしたら、

そのような低価格な治療が可能なのか?

私も商家の育ちですから、

原価計算の根拠は、

理解できるンです。

とにかく、

徹底的に安い商品を仕入れることで、

低価格な治療は可能だと思います。

また、

ベルトコンベア式の流れ作業を行うことで、

効率的な治療を行えば、

できると・思います。

でも、

徹底的に低価格の商品って、

医療という局面においては、

大いに

違和感を感じるのです。

話しは変わりますが、

世間的には、

私ら歯科医師、医師という業種、

経済的には恵まれているのも・事実です。

私の講習会を受講される先生方って、

会場へ、

ベンツ、ポルシェ、BMW、

ドイツ車の信者って勘違いするぐらい、

高級車に乗って来られます。

歯科医師も技術者ですから、

エンジニアリング的に、

ドイツ製品の良さを判っているのだと・思います。

最近ではレクサスも増えましたね。

でも、

コレは悪気はありません。

中国製、韓国製の自動車が、

日本で売れないのは・どうしてでしょう?

漢方では、中国は絶対的な信用力があります。

K.ポップや韓流ドラマの人気度から観ても、

韓国の芸能界の努力は流石だと思います。

でも、

私は医療機器や材料について、

さまざまな尺度から、

選択しています。

インプラント治療はチタンという異物を

体内に移植する治療です。

低価格を標榜する気持ちには

到底・なれません。

韓国製インプラントの信仰者である歯科医師ならば、

乗用車も、

是非・是非、

ヒュンダイやキア車の製品を使って欲しいですね。

時々、

韓国へゆく機会があります。

韓国車って、

結構、格好良いですよ。

 

 

 

戦う集団

日本歯科大学・総合診療科の臨床教授を拝命されました際に、

黒川副院長が・さりげなく駆けよって来られ、

耳元で囁かれた台詞の重みを

今になって実感するように・なりました。

三枝っ、遠方の処、ピストン勤務、ありがとう。

で、

くれぐれも【継続】が・なっ!

1年間は、

ジックリと、

様子を眺めていました。

忙しい質の私にしては、

これは珍しい行動パターンでした。

で、

今年の1月に、

歯科放射線学講座の小椋教授。

総合診療科の臨床教授である私。

総合診療科の菅原准教授。

全身管理科の大橋准教授。

歯科補綴学第1講座の水橋准教授。

歯科技工科の関口技工士長。

総勢6名の少数部隊を組織したのです。

小椋教授曰く、

戦う集団にしましょう。

無論、

戦う相手は、他人では・ありませんよ。

歯科疾患の原因と戦う集団という事です。

会の名称と会長職は、

全身管理科の大橋准教授に依頼したのです。

【新進歯学研究会】と名付けられた・この会の鉄の【心得の状】は、

共同戦線をはるという手法で、

患者さんへの治療も、

各専門分野の先生とのチーム・アプローチを採り入れること。

そして、

各自が、年間4本の英字論文を発表すること。

で、

毎月、毎月の定例会は時間厳守で進行されます。

毎月、毎月、

論文が完成されてゆく様相は圧巻です。

昨日、

製本された論文の第1号が送られてきました。

今後、

次々と、

新進歯学研究会の研究報告が

世界を又に広まるでしょう。

本学は、

今年の歯科医師国家試験の合格率も良い結果でした。

来年は更に向上するでしょう。

他校のような国家試験の予備校のような教育は行っていません。

あくまでも、

良い歯科医師を創る教育を実地していると、

各教官には頭の下がる思いです。

ですから、

私らも、

シッカリと母校のために努めることが、

強いては、

患者さんのためになると、

そう思うから、

戦っているンです。

はてさて・効果の程は?

今朝、

くだんの馴染みの

歯科関係の営業マンが、

診療所の階段を駆け上り、

息も、きれぎれに、

私の顔を見るなり、

先生っ、キツいッスよ!

でも、

気合い1発・頑張ってます!

演歌歌手が・拳を握り締めて、

絶唱するかの如くの、

頑張っていることを

猛烈にアピールするではありませんか。

当初は・ナンのことだかと。

そんな私を余所に、

微笑みながらに・彼は続けます。

あんまり冷たいモンで、

竿の部分が萎んでしまって。

先生が、玉だけだぞ!

って・仰ったから、

萎んだ息子をガーゼで以て

下から支えて、

洗面器を右から左へと。

イヤー!

屈んでますから、

腰にもキツいっす!

私ですか?

吹き出すのを・必死で堪えてました。

で、

眉間にシワを無理やり造って、

〇〇君、何事ぉ~も・継続だ。

それに尽きる。

お頑張りなさい。

しかし不思議ですよ。

彼、明るくなりましたもの。

 

 

ニラメッコ

新しく治療を始める患者さんへの

治療計画を立案するためには、

現在の症状の【原因】にまで、

さかのぼることを避けては・なりません。

人間関係においても、

そういう類の結果・原因があり、

新たな人間関係を築く時にこそ、

過去の過ちを・繰り返さないことが、

社会生活を営む上に置いては、

とても大切になります。

同じように、

病気の治療を与る責任ある医療人は、

そういった過去にさかのぼる過程を

絶対に見つける必要が在ると、

私は確信しています。

現在、

吐いて捨てるほどの多くの歯科医師免許保持者がいます。

何処かしこにも、

歯科医院の看板が目に入ります。

だからこそ、

私しか【できない】歯科治療を

手当てできる自分を創造する手間暇を

惜しんでは・ならないのです。

治療に着手する際には、

ほぼ私の頭の中では、

治療のゴールは見えています。

ですから、

治療計画の作製に取る時間とエネルギーって、

相当に消耗するンです。

昨日の木曜日、

ほぼ丸々1日中、

最近の患者さんの資料と、

ニラメッコしていました。

 

歯根破折・防止のための・最大の予防法

今、通っている歯医者さんから、

歯の根が折れてるから、

ひとまず・様子観をましょう・って、

言われたンですけど、

歯茎にポツンと、

イボみたいなモノが消えないンです。

咬むと痛いし。

で、

様子、みてたんです。

だんだん痛みが強くなってきて。

どうなるんでしょう?

そんな感じの・お電話が増えました。

もっと・もっと、

増えたのは、

最近、セラミックのクラウンを入れたんですけど、

もう・痛くて・痛くて、

とてもじゃないけど、

咬めません。

して頂いた先生に言っても、

時間と共に慣れますよって。

こりゃ、駄目だと。

このようなお電話、

本当に増えました。

お話しを聞くだけで、

鮮明に想像つくんです。

お気の毒だと。

しかし、

私の診療所は、

チェアー1台だけの・小規模診療所です。

申し訳ないとは思いつつ、

全ての方を、

患者さんとして受け入れることができません。

症状の強さや、

なんとか・なりそうだと感じた時、

予約帳とニラメッコしつつ、

できるだけ、

お引き受けするように・努めています。

が、

断言できますのは、

虫歯の治療の時に、

治療させて頂きたかったと。

だって、

こういう手当て・してたら、

神経など・採ることになりませんもの。

ドックベスト・セメントですか?

わんちゃんは好きですけど、

私は・そんなモンは全く信用していません。

別段、最新の材料なんかじゃ・ありません。

私の学生時代から・ありましたもの。

私の歯科治療には、

完全に要らないゴミだと思っています。

歯科保存学の基本を遵守した・手当て。

それが1番です。

仮に、

不幸にして神経を採らざるを得ない

最初の処置こそ、

私に診せて・頂きたかったと。

ファイバー・ポストだって、

こうやって、

細工するのが、

歯科保存学の基本です。

視る人が・視れば、

判るンです。

丁寧な細工に尽きるんです。