よく材料の違いばかりを強調する歯科医がいらっしゃいます。
材料は料理で言えば素材です。
素材の良し悪しは確かに大切です。
ですが、幾ら産地が良くても、鮮度が落ちたならばどうでしょう?
また、素材が良くても、調理の方法が悪ければ、どうでしょう?
突っ込んで、素材が良くて、名人の為せる技から生まれた料理でも、
其れを食するお客さんが、それが嫌いか、アレルギーで食べられなかったら、どうでしょう?
歯科の治療で使われる材料も、これとほぼ同じです。
物事は何物も、一方からだけ観てはなりません。
あらゆる角度から鑑みて、ベストとは言えなくても、ベターな選択をした方が
結果オーライとなる事も多いようです。
症例報告等を拝見してて、例えば長石系セラミックを使用して治療しました!的な写真がよく掲載されていますが、
全体像を眺めてみると、あえてそうした事が致命的なトドメとなっている場合も多く観られます。
プロの仕事と云うのは、敢えて言わせて頂くと、奥が深いものなのです。
何事もバランスが大切であるのは、皆いっしょですね!