歯科治療において大切な事 その1.


【歯科用金属について】

昨日のブログで、お話しにあげた私をビックリ仰天させた歯科医のホームページを怖々眺めていました。

ー 保険の治療は良くない! ー

と、彼は結論づけていました。

其れならば、保険医を辞めれば良いのに!と思うのは私だけでしょうか?

私は健康保険の治療は、この20年程はしていません。

なにも私が、保険治療を拒否している訳ではありません。

歯で本当に困った方だけを対象に、仕事をして来ました。

ですから、私の患者さんは歯科には懲りた方ばかりです。

でも、この様な患者さんは、よーく判っています。

恐らく、私の想うように、私の腕がなる様に、仕事をさせてあげたいと思ってくれるのでしょう!

また、私の診療所で患者さんに関わるコストが、例えば衛生管理など、他とは違う位の手間隙を掛けている事に
気づいてくれて下さっているのだと思います。

先日、新聞やテレビで、歯を削るタービンの使い回しについての報道がありました。

今更なにを!と云うのが私の感想です。

タービンに限らず、他の器材についても不潔!と云うのが、私の他の歯科医院へのコレマタ感想です。

私の治療は、費用的に高いか安いのか、私には判りません。

が、最近ではホームページ上で治療価格を公開している医院も増えてきていますが、
其れを観ての私の感想は、

ー こんなんで高かーい! ド心臓の持ち主! ー

です。

話が本題から逸れましたが、その歯科医師の持論によると、
保険の金属では、削った処と被せ物の境目がピッタリ適合しない。
それに対して、高い金属はピッタリいくのだ!
後、‥‥講釈は続く!の世界でした。

理屈は正しい様で、現実は?

削った処をピッタリと適合させるには多くの要素を満たす必要があります。

1.歯科医が、とっても綺麗!に歯を削っている事

2.とっても綺麗に歯型が採れている事

3.精密な技工環境で人工歯が造られる事

4.上手な歯科技工士に造って貰うこと

5.延びの良い金属を使う事

ですから、幾ら値段が高い金属を使っても、腕が悪ければ意味がありません!

私達歯科医は、材料屋ではありません。

歯科の仕事は手作業ですから、良い結果を得るには手間隙をかけなければなりません。

良い材料を使うに越した事はありませんが、

数寄屋治郎で出されるマグロを素人が使った処で、名人芸のなせる技から生まれる本物の鮨が生まれる筈が無いのと同じです。

歯科用金属の良し悪しよりも、別な処に良い歯科治療の結果の極め手が在ると言っても過言では無いでしょう!