私の患者さんとのかかわり方 その5.


昨日は実に興味深い新患の患者さんがお越しになりました。

つい最近、他の歯科医院に於いてインプラント治療を終わられた方でした。

インプラント治療は上の小臼歯に為されておられました。

レントゲン写真では、綺麗に埋め込まれており、前後の歯の根の治療も
歯科保存学の専門家が施した治療では無いことは明白ではありましたが、誠実にされており
久し振りにマトモな?治療に触れて、爽やかな心持ちとなりました。

患者さんからの聞き取りから、全身検査は為されておられなかった様でした。

インプラント治療に於いて、手術はあくまでも人工歯根と云う異物を骨に埋め込む手段にしか過ぎません。
インプラントが、骨の代謝の中で今後も身体と共存していくために、私の方で全身状態を把握しなければなりません。

その旨をご説明申し上げて、血液検査を受けて頂きました。

お口の中の状態を簡単に拝見させて頂きました。

恐らく、治療された先生は患者さんのご負担になられる費用の事を気にされた痕跡がありました。

これが吉と出れば良いのですが‥‥。

気になって、治療された先生の経歴をホームページで拝見したら、口腔外科出身の先生でした。

治療の痕跡から、この先生のお人柄が誠実である事は容易に理解できますが、
一口腔単位の治療については、未だ勉強の途上にあることが伺えました。

これから、この患者さんには、もっとご自身の口腔に関する興味をひかせる手当てが最優先の事項となります。
これが臨床医の醍醐味であります。

私の歯科医人生が、インプラント治療でありました。

インプラント治療が多くの患者さんの役に立つことを願ってやみません。