胸の前で両手をクロスして、
椅子に腰掛けて、
片脚を持ち上げる。
で、
もう片方の脚で、
立つ!
それを交互に繰り返す。
先生、やってみて!
76歳になる女性患者さん。
迫力に圧されて、
素直に従う私。
いち、にぃ~、さ~ん!
声高らかに、
私を見守る彼女。
あぁ~降参。
ダメねぇ先生。
さぁ、次は私よ!
いち、にぃ~、さぁ~ん、しぃ~。
遂には48回。
自信満々な笑顔で、
私の筋肉年齢、先生っ、あ・て・て・みてっ!
そんなん知るかぃな、
とは言えません。
う~ん20歳くらいですか?
と、
おおサバ気味にて返す私。
ほっほっほ!
そこまでは行き過ぎ、先生っ!
34歳っ!
指にて、
3の字、
4の字を、
強調!
次には、
先月に、
誤飲防止の予防法としての、
摂食嚥下トレーニングを、
教えて差し上げた、
唇を閉じての舌の回転運動を披露する彼女。
先月は唇が、
うっすらと開いていたのですが、
目の前では、
唇はシッカリと閉ざされ、
グルン、グルりと、
大きく、
舌は、
動く、動く。
いや~、参りました。
先生、
来月もメンテナンスに来ますよ。
その時まで、
良いっ!
ストレッチ、
確認するわよ!
またまた降参。