私が根管治療を委せるのは、
日本歯科大学の新海保存学教授と江面総合診療科教授です。
両先生は、
オーソドックスで確実な手法を
今でもお使いです。
かくいう私も。
MTAセメントも使いますが、
主はガッタパーチャポイントとキャナルスです。
意外でしょう?
ただ、
絶対に譲れないのは、
ラバ-ダム防湿環境下で、
根管を大きく広く拡大し過ぎず、
絶対に根管の先っぽを破壊しない。
器具が根管の先っぽから飛び出さないこと。
根管の中を徹底的に次亜塩素酸ナトリウムとオキシドールで、
シッカリと、
クドイくらい洗浄すること。
で、
何度も何度も治療を引っ張らない。
1回か2回の処置で片付ける。
これも私らの共通項だと気がつきました。
ニッケルチタンの必要性は全く感じません。
機械よりも、
私の自分の手先の繊細さを信用しています。
この患者さん。
40歳の女性です。
泣いて、泣いて、
初診でお越しになりました。
担当医からの、
このレントゲン写真と、
CT画像を手にしてお越しになりました。
処置の際のレントゲン写真には、
器具が根管の先っぽから、
大きく飛び出して、
根が割れるほどに根管は削られ、
無論、
ラバーダム防湿はしていませんから、
ダダ漏れの中、
根管も根管の先っぽの組織も、
傷つき、
汚染されています。
何のためでしょうか?
緑色のマーカーが
画像の上にイッパイ。
患者さんへの説明のためのマーカーでしょうか?
いったい、
何をどう説明するんでしょう?
泣く患者さん以上に、
歯がオンオンと泣いています。
何故CT撮影の必要性があるのかは、
私には理解できません。
私の心も、
オンオンと泣きたい想いです。
もう根管治療は、
一般歯科から取りあげるべきと思うのは
私が間違いでしょうか?