ため息


午後からは、

大がかりな歯肉移植の手術です。

東京からの患者さんです。

治療の必要性を熟知されておられるので、

治療の説明は楽でした。

人それぞれに、

体質的な違いがあり、

私らは、

その違いを丁寧に見つけるのも

仕事の一部です。

に対して、

何でもかんでも、

私らを疑ってかかる方も

多くはありませんが居られます。

誠実に対応させては頂くものの、

私の時間は限られています。

ただ、

私は黙って、

その方の歯科治療に関する知識を聞いています。

一通り、

お聞きした処で、

私は微笑んで、

席を立つしかありません。

こういう時に、

スタッフの宮田君は

上手に手当てしてくれているのだと思います。

私は本当に歯で困った患者さんのために

自分の知識と技術を出しきらねばなりません。

後から、

グッタリするほどに、

エネルギーを消耗します。

ですから、

とりあえず、

話しだけ聞いてみて、

他と比べてみようと云う方を

瞬間に見抜けるのです。

その方にとっては、

ご自身はお客さんなのかもしれません。

が、

私にとっては、

迷惑な時間のロスでしかありません。

強気ですみません。

そのくらい、

医療者は、

労働過剰な状況でも

頑張っているんですよ。

ギリギリの状態で、

ナイチンゲールの気持ちになって、

プライベートもなく修練に務め、

試されては、

溜まりません。

あくまでも紳士の対応に務めていますが、

私には、守らねばならない大勢の患者さんが居られます。

大きなため息が。

そんな機会も、

悲しいですが、

在るのですよ。