歯科治療で大切なこと


朝早くには診療所へ出勤し、

雑用を済ませて、

いざ!診察と相成る訳ですが、

やけに忙しいのです。

難しい症例ばかりで、

大勢の患者さんは診察できないのですが、

とにかく休む間もありません。

以前、お見せした患者さんの術前です。

仮の歯に交換し、

今日、

コレのチェックにお越し頂いたのです。

仮歯と、周囲の歯肉の状態です。

初診からは随分良くなったでしょう?

で、

チェックするのはコレです。

オールセラミッククラウン全盛期ですが、

奥歯の修復などを中心に、

私はメタルボンド修復が好きです。

密着度の適合の観点では、

オールセラミッククラウンはメタルボンドの

足元にも及びません。

奥歯はシッカリと力を支える器官です。

応力の分散を上手く利用することは

金属の大きな利点です。

この金属のキャップは、

メタルボンドクラウンの骨格に相当します。

支台歯ともピッタリ、

歯肉との調和も上手くいっているようです。

で、

このコーピングを支台歯に被せた上から、

再び、

歯型を採ります。

口腔から撤去した歯型のなかに、

金属製のキャップが見えますでしょう。

ここに石膏を注入して歯の模型ができ、

いよいよ、

この金属にセラミックを盛り付ける訳です。

もう時期に完成です。

インプラントが良くて、

クラウンやブリッジが決して劣る訳ではありません。

メタルボンドがオールセラミッククラウンに

全ての局面で劣る訳ではないのです。

この奥歯に入れたインプラントの位置を見て下さい。

レントゲン所見では、

サイナスリフトが行われています。

ですから、

タップリの量の骨は在るんです。

ならば、

何故この位置に?

何故この方向で?

インプラントが入れられたんでしょう?

答えは明白です。

不器用の下手くそだからです。

これも別にインプラントが悪い訳ではないのです。

歯科治療には大きな意義が在ります。

どの治療を選択するか?

それが大切であり、

丁寧に手当てする。

この両者が上手くマッチすることが大切なんです。