水曜日の夜、
教会へと出かけ、
神父さんからの、
個人教授を受けています。
聖書に記載された奥の意味を
教えて頂いています。
インド独立の父である元ガンジー首相の話しをされました。
暴力に対し、
徹底的な抗争を選ばず、
無抵抗を貫いたことは有名な話しです。
暴力を振るう側は、
相手の人格を尊重していません。
しかし、
暴力を受けるガンジー元首相は、
相手の人格を尊重しているから、
無抵抗であったのだと。
ヒンズー教の国ですが、
ガンジー元首相が青春期の英国留学の経験から、
恐らくキリスト教の文化に触れていたことも、
その一端になっているのではと。
神父さんは続けます。
右の頬を打たれたら、
左の頬を出しなさい。
有名な言葉ですから、
先生もご存知でしょう?
私たちは、
あくまでも、
相手がどういう立場の人であれ、
相手の人格を尊重する姿勢をもつ暮らしをと。
で、
随分と昔の出来事を思い出したのです。
息子が幼稚園か小学生の頃だったでしょうか?
担任の教師から問われました。
お父さんは、どのようにお子さんに対して接して居られますか?
例えば、
息子さんと友人がトラブルになった際には、
どのような対応をお考えですか?
この会話は鮮明に記憶しています。
なぜなら、
私の幼い頃には、
友達同士の喧嘩などしょっちゅうでしたもの。
喧嘩の中から、
不条理なり力関係を、
男は学んで大きくなるんです。
ですから、
私は大いに胸を張って答えました。
殴られた、殴り返せ!
腕で負けたら、脚で蹴り飛ばせ!
脚が届かなければ、頭付きせよ。
喧嘩に負けた悔し涙を流すときもあろう。
ならば、
日々を鍛えよ!
運良く勝ったなら、水に流せ!
と、指導しております!
その教師、
眼を白黒させていたのが瞼に焼き付いています。
男が社会を歩んでゆく過程に於いては、
此方が望む望まざるに関わらず、
戦いや競争の連続です。
大きな荷物を背負う男です。
家族や従業員のために、
負ける訳にはいきません。
その考えは、
今も私は変わりません。
しかし、
私もある年齢に達しました。
度胸も付きました。
空気を発する知恵も身につきました。
戦いにならないように、
競争する状況にならぬように、
そのような環境整備を
自らに身につけたいと思っています。
旧帝国海軍の加藤友三郎大将の台詞に、
不戦艦隊という言葉が在ります。
戦たかわない艦隊。
抑止力としての艦隊。
私の日常が、
穏やかで、
平穏な心と所作であることが、
静かな暮らしの糧になると思います。
私は歯科医学にだけ、
専念して、
残された自分の使える時間を大切にしたいのです。
患者さんを大きく包んで差し上げられるように。