日曜日の昼下がり。
久しぶりに、
日本歯科大学 新潟の学部長である藤井一維教授と、
電話にて長話に興じていました。
藤井教授も情熱の歯科医師です。
で、
三枝さん、インプラントと部分入れ歯の選択の基準って?
そんな会話を投げかけられたのです。
何で?
聞き直す私です。
藤井教授曰く。
曖昧じゃないですか?
三枝さんは基準を持ってますよね?
症例を観て、何となく、そう想うんですよ。
やはり藤井教授は流石です。
その通りです。
私には判断基準が在ります。
インプラントを希望されて来院されても、
私が患者さんにストップを懸ける場合も多いのです。
部分入れ歯でなければ絶対にダメだ!
その様な症例も多いのです。
超高齢化社会を世界中の国々が経験し始めました。
患者さんとの長期の関わり合いから、
【人が老いる】現象を、
歯科医師の眼で実感し経験しています。
唾液の分泌の低下、
筋肉と顎関節の老化など、
まだまだ在ります。
歯の無い部分だけを診て、
インプラントと入れ歯の選択をする危険性を
私は声を大にして警告します。
歯科医師の仕事は、
患者に生涯、快適な食生活を営んで貰う。
その手立ての専門職だと思います。
人工の歯を入れるのが仕事の本筋ではありません。
歯の番人であれ。
これが私の仕事です。
で、
藤井教授のご専門は全身管理と麻酔学です。
私の長い講釈が始まって、
二人して大いに盛り上がったのです。