ていねいに生きる


手先の繊細かつ微妙な動きが必要不可欠な仕事です。

しかし其だけでは治療成功へは程遠いのです。

特にインプラント治療においては、

部品と部品の組み合わせです。

メーカーから供給された部品を素直に使うと云う

素人仕事は出来ません。

症例によって、

工夫を加えてこそプロの仕事だと思います。

また診断と治療経過を客観的に評価することも

とても、とても大変な治療成功への道です。

ですから、

毎度、毎度、

患者さんの口腔の状況を診て、

当初の予定通りに治療を先に進めるのか、

それとも引き返し、

別の手段を選択すべきか、

いや、

もう少し経過を診て再び考察すべきか、

そんな事の繰り返しばかりです。

ですから、

毎日の診療は、

観察力との戦いとも言えます。

正確な判断する能力を具備するには、

毎日の生活を穏やかに、規則性を持って、

過ごすことが必要だと結論付けしたのです。

また私らは大切な人の身体を与る仕事ですから、

日頃の行いにおいても紳士の嗜みに気を配るように思います。

そんな考えに至ったのも、

私が大学の学生諸君のプロフッションと云う特別講義を

委されるようになったことも大きな理由となっています。

学生諸君に恥じない行いをと

常日頃、

頭のど真ん中に置いて暮らすようになりました。

正直、

窮屈極まりないと思うこともあります。

が、

私は【縁】と云うモノを大切に思っています。

これも定めだと。

ですから余計に日々を【ていねいに】生きるを

大切に思っています。