ありがとう


こんな私ですが、

若い歯科医師の先生方から、

「先生みたいになりたい」

と、しばしば聞かされます。

お止めなさいと心底から、

ただし言葉には決して出しませんが。

私は名医ではありません。

人格者なんか、ほど遠い人間です。

やせ我慢の結晶が私です。

ある時から、

本当の自分の姿を視せないように努めています。

人の大切な身体を手当てするに相応しい振る舞いを

自分なりに工夫しながら、

試行錯誤して過ごしています。

温かい心で相手を包むと云う、

私には相当にヨイショの要る努力も試みてきました。

安定感ある存在だと勘違いされる所作も

努力して実践しています。

どうして?

それが私の仕事には絶対に必要だと

気づいたからです。

こんな私でさえも、

ひとかどの歯科医師として暮らせています。

患者さんに対して感謝の気持ちでいっぱいです。