あと20年も経たない内に、
歯科治療は悲惨な状況になろうかと思います。
テクノロジーの進化?によって、
人の手から離れた人工歯が
普通に患者さんの口に入る時代になるでしょう。
それは便利じゃないかと、
お感じになられるかもしれません。
が、
歯科医学の特殊性から、
メーカーの目論見通りいくほど
咀嚼器官は単純な構造ではありません。
しかしながら、
資本主義の倫理観にて、
私ら医療人の正義は敗北するでしょう。
カメラで撮影した歯の画像とCT画像をリンクし、
一見、入れ歯擬き、クラウン擬きの人工物は出来るでしょうが。
私らが100年以上費やして、
築き上げた職人芸に勝る製品が出来る筈がありません。
しかし、
悲しい哉!
職人芸はテクノロジーの前に平伏す羽目になるに違いありません。
その頃、私は隠居するか、死んでるか、
良かったと、
思います。
人が機械に負ける姿を観たくありませんから。
小売り店が次々とシャッターを下ろし、
ネット通販で、
何から何まで揃えると云うのが
普通になったのだそうです。
私には考えられない時代です。
24時間営業のコンビニの存在が当たり前になったように、
これからの普通が、
私には予想出来ません。
便利さと、
良いこととが、
一致する処と、
どうしても無理が生じる処と出てくるでしょう。
そんな難しい矛盾に満ちた問題解決能力は
私には備わっていないとだけ申し上げましょう。