臨床使用を前提とするなら研究論文の優先順位を考える


毎月、海外の学会から会報が郵送されてきます。

ドカン!とです。

内容は、ほぼ研究論文です。

論文にはDNA,RNAレベルでの基礎研究から、

それこそ臨床レポートまで幅広いのですが、

読む側の、読む論文への見立てが大切になります。

遺伝子レベルや幹細胞レベル、再生医療レベルの論文は、

近い将来への準備だと考へ、

丁寧にノートに整理しています。

材料や薬剤などの基礎研究は、

成分の身体への伝わり方を中心に、

これはノートに整理しています。

臨床レポートは、

これはあくまでも参考程度にしか考えていません。

臨床応用を前提とした基礎研究については、

注意深く、精査するべきです。

母集団の数、性質は当然のこと、

実験の方法から、

統計処理の方法まで。

ここに落とし穴が在るからです。

実験の方法や対象、統計の仕方によっては、

全く反対の結論が導かれるからです。

また、

研究者の程度も考慮すべきですが、

これは論文の構成を観れば、

なんとなく、は~ん?てな具合で、

予想できるモノです。

患者さんへの診療行為は実験ではありません。

確実な根拠と実績の認められた方法以外は、

治療に採用すべきではありません。

私の診療所での診療は、

全て、

その考えの上で行っています。

なんとなく良さそう!

と、

絶対に安心出来る!

との間には天地の差があることを

認識しなければなりません。

論文の読み方とは、

その様な根拠で行うべきと思っています。