私の家系は
早稲田の出身者が多い。
ひねくれ者である私は
同じ大学を出たと云うだけで
あの様な肩を組んでの
校歌の大合唱等
まっぴら御免であると、
今の道を撰んだの在るのだが、
皮肉なもので
日本歯科大学の学友は
【大空流るる暁の~】のメロディに
想わず、気を付け!の姿勢をとり
皆で校歌を
高らかに唄って仕舞う。
此れが伝統校と云うものかもしれぬ。
しかしながら、
或意味に於いて
伝統校に於ける教育と云うのは
有形、無形の意味で
学んだ者の身体の中の
DNAに何かしらの
種を遺しているのが
よく判るのである。
私の診療部屋のの壁に
一枚の額が在る。
内村鑑三氏の
認めたる言葉である。
此のような言葉に対して
自然と在学中から
先の気を付けの掛け声に
身体が反応してしまうのと同様に
身を正すように
教え込まれるのでは無く
身に付いて仕舞うように
教育されていた。
何れにせよ、
歯科医学は愛の学問であるとは
誠の真実である。