難しい質


冷蔵庫の中がごちゃ混ぜとなり、

整理し始めたら1年も前に賞味期限キレとなった食品の数々が。

コレは恥ずかしながら、

私の幼い頃の記憶です。

整理整頓の苦手であった主は、

私ではありません。

商家のボンボン育ちの

典型的見本のような生活を送っていた私の父親を、

ナンとも羨ましく思うのですが、

この父親が整理整頓出来る方であったかどうかは判りません。

さほどに道楽で生涯全うされた幸運な人でした。

どういう訳か?

私は几帳面な質です。

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周囲からは【異常】と扱われていたようです。

幼い頃の記憶として、

就寝時に布団に横たわった私は、

枕から頭を持ち上げて、

掛布団の四隅をチェックするのを常としていました。

布団がピン!と張って、

シワひとつ在っても気に食わないと云う

ナンとも難しい【コダワリ】が在りました。

自分の手は布団の裾には届きませんので、

家の誰かに、

【ソレ】を修正してもらって、

で、

納得してから眼を閉じる。

コレが私の幼い頃の毎夜の恒例行事だったのです。

布団にも私なりの【コダワリ】があり、

大学へと家を出る際にも、

この重い布団は持参したのも確りと覚えています。

今時分は、ナンにでも病名を付ける世の中ですから、

私なんぞは、

アスペルガーとかナンとかと、

言われるんでしょうか?

几帳面なクセして、

クソ度胸?或いは向こう見ず、

随分とヤンチャの限りを尽くしたら事は、

この歳になっても語り継がれるほどでした。

院長室には机が7つほど。

それぞれの机には、

私なりの決めた用途があります。

仕事の性質によって、

私は椅子を回転したり、移ったりして、机を変えます。

人間の集中力なんぞ、たかが知れたものです。

ひとつの仕事に飽きたら、

即座に、別の作業へと転換します。

その繰り返し。

私は自分の欠点である持続力の無さを

こうして補っています。

ソレには【整理整頓】はとても大切な鍵なのです。

人には得手不得手が在りますから、

眼を反らさずに、

自分の欠点を自覚して、

無理して治すのではなく、

工夫して上手に欠点と付き合う方が

結果良いように、私は思えるのです。

息子が小学生の頃に造ってくれた整理棚は、

今も私の仕事場の一部として機能してくれています。