歯科医になったばかりの頃の、
私の上司なり、関わった先生方は
其れは其れは厳しかったですよ。
少しでも先方が気に食わない事しようものなら、
カルテなり、資料を床に放り投げられましたもの。
鼻であしらわれ、何度もやり直しサセラレタものでした。
コッチは、退けませんでしたもの。
博士号を採るために、在籍していましたから。
今の人なら、無理でしょう。
不条理の限りだったと
今振り返ってみても、
そう思えますから。
が、あの時が在るから、
今の私が在るんだと思います。
マイクロスコープを使った根管治療が
午後の一番に入っています。
私の根管治療は、
神経の入り口を拡大して診るんじゃありません。
歯の根の先の、神経が歯の中に入ってくる部分を
マイクロスコープで覗きこんでの細かな作業です。
息を殺して、
マイクロスコープから目を離すと
もう焦点は合いません。
ただ一点のみに集中した細か作業です。