確りと


せがれに対して頻繁に口にした台詞なのですが、

評論家であるよりも、

クダラナイ小説でも良いから創造する人で在れ。

私は、心底からその様に思っています。

時を重ねる度に、

背中に背負う荷物が増え続けます。

ズシン!と、

その重さに、此からの時の長さを考えると

身のすくむ想いがします。

時には、批判も一身に受けねばなりません。

雪の中を、脚を引き抜き、

一歩づつ前へ前へと進んだ越後での暮らしを

思い出す時、しばしばです。

向風に、頭を垂れて

雪まみれになって歩いた昔を思い出すのです。

他人目では、好き勝手に生きてきたと

感じるかもしれませんが、

その様な虫の良い話しなど在る筈もなし。

したい事が出来る程、世の中甘くはありません。

苦しくても、

荷物を背負う人生を選んで欲しいと、

私は、せがれには、

その様に伝えてきました。