歯科医としての限界


京都からお越しの患者さんの治療の合間です。

ー  歯科医学の100年は、欠けたところを修復する。

抜けた部分を如何に確りと補修するにつきると言って良いでしょう。

私も長い間、一人の患者さんを継続的に診察させて頂いて、

ただ呆然と立ち尽くす情けない想いを味わう時があります。

医学においても、同じかもしれません。

検査での異常値に、薬で対処する。

何か出来ていれば、メスで取り除く。

歯科や医科の西洋医学は、対処療法でしかありません。

私の前に立ちはだかる大きな壁を実感しています。

老齢化に伴う唾液の分泌量の低下で、高齢者になるほど虫歯が増えること。

それと、無意識下の食い縛りによる、

歯の支持組織に対する加重負担のコントロールです。

健やかな老齢期を過ごせて頂けるような治療方法を見つけてみましょう。ー

私は患者さんに対しては、感じるままに、正直に心の内を話をしています。

遠くよりワザワザお出で下さる患者さんには、

後進がその地方その地方にて育てば、

後を引き受けて頂きたいと、

私は自分の経験、知見を公表することに惜しむ気持ちはありません。

この患者さんは、今、歯科衛生士による手当ての最中です。

1時間程はかかると思います。

その後は、噛み合わせの調整をしながら、

現状を大きく変化させないようにと云う配慮の基で、

ダイレクトボンディング修復にて機能回復を行い、

恐らくこの患者さんは、

睡眠の質を考える必要があるのだと思いますので、

その辺りのアドバイスをしたいと、

アレコレ思案しながら、

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