院長室の机の脇の壁には
萬代橋のカレンダーを
視線の高さに吊っている。
年の暮れともなると
柾谷小路の万屋にて
楽しみにして購入している。
月毎に
大信濃を跨ぐ此の越後のシンボルの
表情様々なるを
今年は
中村脩氏が撮影したる
傑作である。
診療に疲れた時に
大信濃の川面の陰影に
誠に清々しい心持ちと
私を切り替えてくれるのである。
私が新潟での住まいを
窓から
此の萬代橋が眺められるを
第一の条件としたのは
云うまでもない。
私は生在る限り
此の街と
日本一の大河と萬代橋に
心を拠り所として
暮らすであろう。