降参!


少し時間が出来たので、所謂スーパー銭湯へ行こうと思い立ち、

娘たちを誘いましたが、上の娘からは呆気なく断られました。

なんでも塾や学校の課題で忙しく、暇人に付き合うほど余裕はないとのこと。

まったく、一言云えば何倍にでもなって帰ってくるのは女性特有の症状であろうと、

黙って言葉を呑み込んだのです。

下の二人の娘は喜んで付いて来たものの、

銭湯の入り口で一悶着あったのです。

ー パパは独りで男湯に入りなさい!エッチな男の人に見られたらアカンから! ー

小学1年と3年の女の裸など、誰が観るかい!

嫌がる二人を連れて、男湯へと入ったのです。

ふと、二人を見ると、

小さな手拭いを、ダラリと首から顎で挟んで暖簾のようにぶら下げて、

おまけに、胸を両の手を交差して隠しているではありませんか!

この自意識過剰なる二人には、大変にお気の毒なのですが、

辺りは私でさえもヤングマン。

もう明日にでもお迎えが来ても不思議ではない位の人ばかり。

濡れた床で滑りはせぬかと案じて、皆は床のみに視線が向く状況。

露天風呂に3人並んで浸かって、首だけ湯から出したモノの、

ー コラ!お前たち!景色を観なさい! ー

娘たちの視線は、景色とはまったく逆の、露天風呂への入り口方向に。

イヤハヤ、参りました。