私の診療所が外注歯科技工である理由


 私の診療所に於いては、
歯科技工物は全て外注である。 

 其のために
毎日、宅配業者が出入りする。

 外注先は、
県外と海外、即ちスイスである。

 開業してから、
ずっと院内に歯科技工士を雇用していたが、
結局の処、
カリスマ技工士に
仕事を任せた方が
結果オーライであった。

 有名に成るには
其れなりの理由がある訳である。

 カメラ画像と、メールでの
やり取りの方が、
直に患者さんの口の中を見せて
説明した近くの技工士よりも
良い仕事をする事に
当初は、
憤りを感じたものである。

 が、出来ない技術屋に
腹をたてても致し方無いので、
今は穏やかな気持ちで
仕事をするために
確かに不便ではあるが
外注となった。

 良い歯科技工士は
矢張、頭も良い。

 何故此のような良い高校を
卒業しながら?と
不思議になるくらい
学歴も申し分無いのだが、
気の毒な事に
馬鹿な歯科医の下で仕事をされている。

 勉強、其れも
歯科の商業誌や耳学問では無く
きっちりと論文を
熟読されている。

 此のような良い歯科技工士と
一緒に仕事が出来る機会は
誠に幸運である。