日別アーカイブ: 2016年9月21日

歯の喜こび

根管治療で損傷の激しい歯を残す作業は、

一言で語れるほど、簡単な治療ではありません。

【根管治療での損傷】とは、

即ち、歯医者が下手くそで、

陳腐な技術のための歯が駄目になりそうということです。

初めて歯の神経を採る歯科医が、

上手いか下手くそかで、

その歯の寿命は決まるということを

本当は歯科医は知っています。

根管治療はとてもとても繊細な仕事です。

今、2時間ほどかかって、

奥歯の根管治療をしていました。

ラバーダム防湿下での作業です。

治療の後ですか?

爽やかな達成感にあります。

何故って、

歯が喜んでいるのが判りますもの。

キッカケ

昨日は台風の直撃にて

各種交通機関が不通となり、

四国が離島であることが

まさに証明されました。

遠方からの患者さんが多いので、

通院時の事故の危険を案じ、

予約の変更をお願いする電話をひとしきり終えた後、

早々に店じまいし、

帰宅したところ、

犬たちの喜ぶこと喜ぶこと。

最近の私は【古典】に凝っています。

といっても【歯科】に関してですが。

現在は、グロスマン先生の遺した原著に挑戦しています。

私が歯科大の学生頃の【根管治療】の大家です。

私の年頃の歯科医で先生の名を知らぬ者は居ないでしょう。

現在、マイクロスコープを使った根管治療ばかりの私ですが、

この半世紀も前の業績から得られるヒントが

沢山在ることに驚いています。

確かにマイクロスコープにより、

視野は大きく拡大され、

見えない部分も見えるようになりました。

でも、

当時の大家には、

見えないものも心と経験、知識の目が

その存在を見えるモノにしていたんでしょう。

私もそう在りたい。

それが私が古典、歴史を好むキッカケとなった訳です。