先週の朝のことです。
日本歯科大学の水橋准教授から
ソレは・ソレは嬉しそうに、
お電話を頂いたのです。
先生、総入れ歯の患者さんが入りました!
そうか。
歯周病の治療の成果で、
総入れ歯の患者さんって、
大学付属病院でも少なくなったのだなと。
かねてより、
熱心なる水橋准教授に私の総入れ歯造りを
教授させて頂く約束でした。
水橋准教授は入れ歯造りの専門科の准教授です。
私なんぞよりも、
知識は豊富ナンですよ。
水橋准教授は本当に熱心な吸収家です。
ですから、
私は先生の体型を秘かに案じているンです。
日本歯科大学本式の総入れ歯造り。
コレは水橋准教授が本家本元ですから、
三枝式をご教授しようと。
即座に、
技工士さんたちに準備を依頼したのです。
こういう際に、
関口技工士長は頼りになるんです。
なんせ、
私が大学院生のペイペイの時代からの
長い付き合いですから。
そんななか、
三枝デンタルオフィスでも、
次の総入れ歯の患者さんの治療に着手します。
私の診療所では、
稼働する総入れ歯の患者さんは5人までと決めています。
お一人終了したら、
お待ちの患者さんにお電話して、
次の総入れ歯造りを着手するという塩梅です。
が、
今回は、
お待ちの患者さんには申し訳ないのですが、
本当はお困りの方でしたので、
即座に治療を始めることに。
総入れ歯造りですから、
歯は全くありません。
1から全てを造る訳です。
先ずは歯型を採ります。
写真の既製品のトレーに
次のように手を加えます。
硬めのワックスをトレーの周囲に巻いて、
筋肉の動きを印記します。
で、
通法とおり、
アルジネート印象します。
採取された歯型です。
これを
次のように、
火で炙ります。
で、
再びアルジネート印象を。
患者さんから採取された歯型がコレです。
同じように見えても、
最初の歯型とは全く結果が変わるンです。
アルジネート印象材は水で練和しますから、
流れ易いんです。
で、
圧がかからない。
そんな状態で、
ズッと噛める・外れない・痛くない
総入れ歯ができる筈はありませんよ。
型を乾かしていると、
継ぎ足すアルジネート印象材が・くっつくんです。
で、
アルジネート印象材の厚みも、
既製品のトレーじゃありませんから、
均一化でき、
薄い被膜状で、
加圧印象ができます。
この歯型に石膏を注入して模型を製作します。
次は、
噛み合わせと、
歯の配列をする道具で治療です。
歯型を採ったからと言って、
直ぐに総入れ歯が完成する訳ではありません。
今回の総入れ歯造り。
ウチでは、
日本歯科大学本式の入れ歯造りに
三枝式をアレンジしてと。