活きた歯の修復治療には、
ダイレクト・ボンディング修復治療を
第1の選択としています。
しかし、
素材の特性から、
あまりにも大きな噛む力が掛かる症例には、
不適応となります。
素材が割れるからです。
この患者さんの虫歯治療には、
ゴールド修復治療を選択しました。
修復歯の前方隣の歯は、
インプラント治療です。
著名な歯科医師が治療しています。
インプラントの修復には、
メタル・ボンド・クラウン修復がなされています。
セラミックは磨り減り、
内部の金属が露出しています。
インプラント周囲の骨も、
インプラントの全長の3分の1程度、
溶けています。
20年経過のインプラント治療です。
私は、この歯科医師の優れた技術を知っています。
この歯科医師のインプラント治療に対する配慮に
敬意を払っています。
ですから、
治療を引き継ぎ、
インプラント周囲の骨レベルの維持に努めてきました。
で、
今回の第1大臼歯の虫歯治療。
私の好きなダイレクト・ボンディング修復は控えて、
あえて、
ゴールド修復の持ち味を活かしたのです。
歯を削ったデザインです。
歯科保存学の父であるブラック博士のデザイン条件に則りました。
ゴールド修復です。
今日、
修復物を歯に装着しました。
次回、
修復物と歯の間の擦り合わせ作業です。
今、教育を受ける学生諸君には、
古典的治療かもしれません。
が、
古典的治療にこそ、
王道があるんですよ。