根管治療を行うのならば、
無菌的処置は不可欠です。
その【初歩の初歩的手順】は、
ラバーダム防湿です。
ラバーダム防湿なくして、
最新鋭のニッケルチタンファイルを駆使した治療をしても、
それは元の木阿弥。
バイ菌の中での治療ですから。
一言で云えば、
無駄だと言えます。
歯冠部分の崩壊が大きく、
ラバーダムの留め金が架からないと云う
言い訳は言語道断です。
その前処置として
様々な治療を行うべきです。
手洗いしないで、
手術場に立ち、
メスを持つ外科医はいません。
同じように、
ラバーダム防湿なくして、
根管治療はあり得ないのです。
嘘だと思うなら、
根管治療で飯を食っている根管治療専門医に
聞いて下さい。
あるいは、
50年も前の根管治療の教科書の
第1項を開いて読んで下さい。
無菌的治療の大切さ。
ラバーダム防湿が当たり前の手順であること。
55歳の私も、
歯科大生時代の講義や実習では、
そう教育を受けました。
教官となった今でも、
私らは、
当時と全く変わらず、
同じように指導を徹底しています。
何故しない?
私には解りません。
ホラ!
ラバーダム防湿の留め金の架からないほど、
歯冠の崩壊した症例は、
私もしばしばです。
このような症例には、
矯正的に引っ張り出す方法もありますし、
いっぱい方法はあるんですよ。
今回は、
外科的な手当てを行いました。
角化歯肉の幅が広くない症例です。
ついでに、
その幅も増えるような手術方法を使いました。
ねっ?
歯が随分と露出したでしょう?
で、
即座に、
ラバーダム防湿にて、
根管治療。
出来ないと云うまえに、
やって下さい。